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 NHK朝ドラ『まれ』のほか、映画『愛の渦』ではフルヌードを披露し、『太陽』ではウイルスに侵された世界で生きる少女を演じるなど、エッジのきいた役でも存在感バツグンの門脇麦。

「“麦”という名前は本名。まっすぐのびるように、踏まれても負けない強さを持つように、そんな思いが込められているみたいです」

 自分のことを「打たれ強くてすごくポジティブ」と話す。見る者を惹きつける魅力を持つ彼女は、インタビュー中、とてもシンプルに言葉を紡いだ。

「美少女……とかじゃないので、私(笑)。みんなの理想とか憧れるような人たちではなく、ふだん埋もれてしまいそうな人たちの声を演じられる人でありたいなと思っています」

 今日1日、頑張ったと思った日には、帰り道にコンビニでアイスやシュークリームを買い、好きになったら、同じものばかり食べ続けてしまうとか。

「今は、モッツァレラチーズ! ブラータっていうチーズがあるんですけど、中に生クリームが入っていてトロトロで、すごくおいしいんです」

 初単独主演となった映画『二重生活』(6月25日全国ロードショー)では、哲学を学ぶ大学院生・白石珠を演じた。修士論文を書き上げるため、教授に持ちかけられた“哲学的尾行”を、たまたま見かけた編集者の男・石坂史郎(長谷川博己)を相手に実行し、禁断の人間模様を覗き見する珠。

 演技に生かすために実際の学生と会う機会を作ったが、そこで発見したことがあるという。

「哲学のことばかり考えているのかなと思っていたんですが、メイクもファッションもイマドキ。女子力が高くて驚きました。私、実はあまり興味がないんです。メイクする道具も持っていないし、お休みの日は日焼け止めをパパッと塗るだけ。平気で寝グセがついたまま外に出てしまうので、最近“やめなさい”って言われちゃいます(笑)」

撮影/佐藤靖彦