中学校2年生の娘に、高校生の彼氏ができて、身体の関係に進まないか心配です。

 中高生ともなれば、男女交際をスタートさせる子もちらほらと増えてくる。

「同い年ならまだしも、“年上の彼氏”には注意が必要だと思います。家に呼んで顔を見せること、遊びにきたら挨拶すること、ちゃんと連絡先を教えることを、徹底してください」(やまがたさん)

 まだ自我が脆弱な10代ほど、彼氏の押しの強さに負けて、言うことを聞いてしまう危険性がある。

性教育をするのもいいですが、娘にはとにかく、“あなたのことを親は愛している”“とても大事に思っている”という言葉を、シャワーのように浴びせてください。自己肯定感を持たせ、無茶する彼氏に“NO”と言える価値観を持たせましょう」(同)

子どもに性の話をする際の注意ポイント

 中学生は性への倫理観を育て始める、大事な時期。まずは親がよりよい夫婦関係を心がけて。また、中学生の身体に関しては、男の子がガラッと変わる。精通が始まるのもこの時期だ。

「中学生の女の子は、パパへの嫌悪感が出やすい時期。しばらくドンと構えましょう」(やまがたさん)

 さらに高校生になると、性体験の話題にリアリティーが出てきます。

「安易なセックスが心配ならば、初体験は焦ってすませるものではないし、一時の興味でしても虚しいと、諭してほしい」(おおたさん)

 また、性感染症や避妊への知識は、ある程度身につけさせたい。

「高校生には、あなたを信じているからこそ教えるのだと、しっかり向き合って話してください」(やまがたさん)


〈話をきいた人〉
◎おおたとしまささん
育児・教育ジャーナリスト、心理カウンセラー。教育熱心なあまり子どもをつぶす親の特徴など、独自の視点で取材を行い、書籍やコラムを執筆。講演やメディア出演も多数。
〈オススメ著書〉お母さんにはわかりにくい思春期男子の心、身体、悩ましい行動などへの具体的な対策が満載の『「思春期男子」の見守り方』(PHP文庫)

◎やまがたてるえさん
看護学校卒業と同時に助産師学校へ入学。その後、総合病院、産婦人科クリニック、総合医療クリニックに勤務。現在は地域の育児支援活動に参加し、育児相談などを行う。
〈オススメ著書〉大きく変わる思春期女子の心と身体などをマンガでやさしく解説。『15歳までの女の子に伝えたい自分の体と心の守り方』(かんき出版)。13歳以下向けもあり。