海外遠征選手は味噌汁が恋しい?!

 海外遠征に長く出かける選手の中には、海外での食事がどうしても合わず、疲れがたまる方がいます。そんなときに一役買うのが味噌汁です。食事の中に味噌汁があるだけでもホッとしますよね?

 多くの選手がインスタントの味噌汁を持って出かけているそうです。「味噌汁というよりだしが恋しいんだよね」といわれると、なるほどと思いますよね。

当記事は「BUSINESSLIFE」(運営:ビジネスライフ)の提供記事です

だしの主成分は、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸

 だしにはうま味成分が含まれており、代表的なものにアミノ酸の一種であるグルタミン酸、核酸系物質のイノシン酸、グアニル酸があります。グルタミン酸は魚貝類や昆布、きのこ類など比較的多くの天然の食材に多く含まれ、特に昆布には非常に多く含まれています。

 イノシン酸は肉や魚に多く含まれ、かつお節や煮干しに多く含まれています。グアニル酸はシイタケに多く含まれています。これらは混合することによりうま味の相乗効果が起こり、さらにうまみを強く感じます。

 日本料理の定番である昆布とかつおのだしや、ラーメンのスープもとんこつや魚貝などをミックスしてとったものが多いです。

うま味成分はおいしさだけでなく疲労回復にも

 うま味成分はおいしさを増すだけでなく疲労回復に役立つ成分でもあります。グルタミン酸は胃の動きを活発にし、腸ではエネルギー源として消化吸収促したり、腸粘膜の保護や細菌などが体内に入るのを防いだりしています。

 胃の中ではセロトニンの分泌を促し、副交感神経の働きを活発にさせることでリラックス効果も高まります。だしを飲むとなんとなくほっとする、胃が落ち着くというのは、なじみのある味ということだけでなく、科学的にも根拠があるのです。