「ええ、あのおー、まあ、前回と同じように私に似て(います)……」
秋篠宮さまたちの表情やしぐさからわかる情報
佳子さまが誕生した日の様子を映像であらためて確認すると、秋篠宮さまや上皇ご夫妻と取材する記者たちとの細かいやりとりや秋篠宮さまたちの表情、しぐさ、その場の雰囲気など、新聞や雑誌の記事からではうかがい知ることのできないたくさんの情報にあふれていて、とても興味深い。
1994年12月29日、佳子さまが生まれた後、皇居内にある宮内庁病院で佳子さまと初めて対面した父・秋篠宮さまは長女・小室眞子さんが生まれたときの様子と比べながら、冒頭のように笑顔で答えた。
「殿下、おめでとうございます」「可愛い赤ちゃんですか?」「どんな赤ちゃんですか」などと記者たちから矢継ぎ早に質問が飛ぶ中、「もう(佳子さまを)お抱きになられたのですか」と尋ねられ「ええ」とだけ短く応じ、「紀子さまはどんなご様子ですか」と体調を気遣う問いかけには「元気です」と語り、病院前から車に乗り込んだ。
紺色のブレザーにグレーのズボン、えんじ色のネクタイ姿の彼は、車に乗る際に笑顔を見せ、記者たちに丁寧に会釈をした。
別の映像では同日の夕方に秋篠宮さまと眞子さん、上皇ご夫妻と長女、黒田清子さん(当時は紀宮さま)、それに天皇、皇后両陛下(当時は皇太子ご夫妻)が相次いで病院を訪れ、紀子さまを見舞う姿が。病院を出る上皇ご夫妻と黒田清子さんを、秋篠宮さまと眞子さんが見送った。当時、3歳の眞子さんは、妹ができ、姉となったのがとてもうれしかったのか、病院内から飛び出してきた。その後も、1人で玄関ポーチをバタバタと音を立てて歩き回るなど、少しもじっとしてはいない。
「陛下、おめでとうございます」。記者がこのように声をかけると「どうもありがとう」と上皇さまは答えた。「赤ちゃんのご印象はいかがですか」との質問には「ええ、とても元気そうな」と話し、続けて、美智子さまが「元気そうないい赤ちゃんでした」と語り、笑顔を見せた。
「眞子ちゃんに似ていますか?」と聞かれた美智子さまは、とっさに眞子さんを目で追いかけるが、彼女はそばにおらず、跳び歩きながら車のところに行ってしまっていた。瞬間、記者たちから笑い声が起きて、上皇ご夫妻も笑顔を見せた。上皇ご夫妻と黒田清子さんは同じ車に乗り、病院を後にしたが、眞子さんは「バイバイ」と、小さな手をさかんに振りながら車が見えなくなるまで見送っていた。