筆者が「ファミレス飲み」を意識しだしたのは、なんといってもサイゼリヤのグラスワイン100円(税込み価格。税抜きでは93円)という価格に驚いたことからだった。

 250mlデカンタ200円、そしてワインのお供としてプロシュートやエスカルゴ、フレッシュチーズとトマトのサラダなど299~399円程度の小皿料理のラインナップがそろっているのも新鮮だった。深夜まで営業していることもあり、仕事終わりに同僚と1杯いくとなると、会社近くのサイゼリヤが最適だったのだ。

 分煙もしてあるし、居酒屋のように大声で騒ぐ出来上がった客ばかりということはないし、深夜でもくつろいで一杯を楽しみたい女性にとってはいい選択肢だと思う。

 なお、サイゼリヤはワインに力を入れており、安いだけでなく、本格的なワインリストを備えていることも付け加えておく(特定の店舗のみ。HPでチェックできる)。ワイン好きが集まる会に参加したことがあるが、その日は赤白ロゼそしてスパークリングを合わせて26品目の中からボトルをセレクトし、十分堪能した。

 リストのワインは激安というわけではないが、お供となるサイドディッシュはあくまでサイゼリヤのグランドメニューなので、かなりお値打ちで楽しめたと記憶している。

最も安く飲めるのは…

 しかし今回、最も安く飲めるのではないかと花丸をつけたいのは、バーミヤンだ。同じすかいらーくグループの中でも、なぜかビール単価が安く、1杯450円。さらに紹興酒はグラス1杯100円、ワインも100円だ。

 中華レストランのため他のファミレスとはメニュー構成が異なり、横並びの比較からは外したが、299円のおつまみ小皿メニューから2品頼むと500円になるという。

 チャーシューや味玉などの「おつまみ3種盛」に「ポテト&唐揚げ」を頼んで、合わせて500円なら破格値だ。「鳥貴族」にも負けてない。

 そして中華なら忘れてはいけない、ビールといえばギョーザは欠かせないつまみだが、バーミヤンのギョーザは6個セットで239円とこれも激安なのだ。ビール+紹興酒+小皿2品+ギョーザで1289円。これは相当ありがたい。それだけではない。

 バーミヤンにも平日限定ハッピーアワー(14~18時。未実施店あり)があり、ビール1杯が200円になるうえ、店舗限定の100分飲み放題もある。999円で生ビール、ハイボール、ウーロンハイ、レモンサワー、紹興酒、梅酒、ワインほかが飲み放題というのは、居酒屋もびっくりな値付けではないだろうか。

この連載の記事一覧はこちら

 もはやちょい飲みのレベルを超えている。うちの近所のバーミヤンは飲み放題非実施店ということで、ほとほと残念だ。

 以上、各チェーンを検証してきたが、ロードサイドのファミレスで1杯というわけにはむろんいかないが、職場や家の近所で軽く、というときには価格面でもサービス面でも「ファミレス飲み」は十分な選択肢になるだろう。

 冒頭の「外食市場調査」で見ると、ファミレスで使う平均単価は1399円とのことだから、店側としても食事だけの客よりも、アルコールとつまみを数品頼んでくれる客のほうが単価は上がる。

 ついでに食事もしてもらえれば、さらにありがたいというところか。家族で休日に食事に行くところという認識から、ちょい飲みの場へ。飲み代節約をかなえてくれる青い鳥は、ごく近所にいたということかもしれない。

(価格は税抜き。サイゼリヤは各社比較部分以外は税込み表記)


松崎 のり子(まつざき のりこ)◎消費経済ジャーナリスト 20年以上にわたり、『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』『ESSE』『Caz』などのマネー記事を取材・編集し、お金にまつわる多くの知識を得る。自分自身も、家電は買ったことがない(すべて誕生日にプレゼントしてもらう!)、食卓は常に白いものメイン(もやし、ちくわ、えのき、豆腐)などと徹底したこだわりを持ち、割り勘の支払い時は、友人の間で「おサイフを開くスピードが遅い人」として有名。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成した。また、「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアを研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金がたまらない』(講談社)。