採血だけなら身体への負担は少ない

 いま、がんのスクリーニング検査として注目されているのが、これまでに15万人以上が受けているという『アミノインデックス(R)がんリスクスクリーニング(AICS)』だ。

 1回5ml程度の採血をするだけで6種類(男性5種類、女性6種類)のがんについて、かかっている可能性がわかる。昨年10月に2種類の生活習慣病リスクを評価する検査が加わり、合計8種類(男性7種類、女性8種類)の検査が可能になった。検査費用は2万5000円前後。

 人間ドックのオプションとしてだけでなく、施設により単独での受診も可能だ。

 AICSでは、がんの可能性を、低い順からランクA、B、Cに分類している。通常、がんのスクリーニング検査は1種類のがんに対して1回の検査が必要になるものがほとんど。それが胃がん、肺がん、大腸がん、すい臓がん、前立腺がん、乳がん、子宮がん、卵巣がんという最大8種の可能性が1度でわかるのはありがたい。

 この検査を開発した味の素株式会社、アミノサイエンス事業本部の森妹子さんは、

「費用が高いと感じるかもしれませんが、例えば、腫瘍マーカーの検査を行うと、1つのマーカーにつき3000~5000円かかるのが通常です。6種類(男性5種類、女性6種類)受けることを考えると、決して高くはないと思います。

 まずはAICSで対象となるがんの可能性について検査し、ランクCがあったら、その部位について詳しい検査へ進めばいい。ですので、人間ドックに行ったことがない、忙しくて人間ドックへ行く時間がとれないという方にはオススメです」

「ランクC=がん」ではない

 人間の身体の20%はタンパク質で構成され、そのタンパク質は20種類のアミノ酸がつながったものだ。一方、血液の中には体重50kgに対してわずか1gだけ、アミノ酸がバラバラになった単独状態で存在する。健康な人は20種類の単独アミノ酸が血液中に一定の割合で存在するが、がんにかかると、そのバランスが崩れるという。

「血液中のアミノ酸濃度バランスは、がんの種類によって特有の崩れ方をすることがわかっており、その崩れ方にどれだけ近いかをAICSで調べます。ただ、子宮がんと卵巣がんは似たようなパターンを示すので、別々に評価することができません」(森さん、以下同)