『サントリー』創業者の鳥井信治郎をモデルに、日本の洋酒文化を切り開いた男の生きざまを描いたヒューマンドラマ『琥珀の夢』。原作は、伊集院静の初の企業小説。

 内野聖陽が演じる主人公は、日本初のウイスキー造りに心血を注ぎ、やがて世界に冠たる洋酒メーカーの創業者になる鳴江萬治郎。

 幼少期の萬治郎は、大河ドラマ『西郷どん』で注目される渡邉蒼が演じている。

20代から晩年まで演じ分けに注目!

「内野さんへのオファーには、迷いがありませんでした。非常に熱量の高い萬治郎役を演じられる方は、熱いお芝居で魅せてくれる内野さんしかいない

 と、阿部真士プロデューサー。内野は役作りのため、サントリーの蒸溜所を訪れ、実際のウイスキー造りを取材。洋酒文化の歴史に触れ、創業者の洋酒にかける魂を学んで臨んでいる。

勉強熱心で知られる内野さん船場言葉のセリフを方言指導の先生に“これでいい?”と細かく確認する作業は、撮影が始まってから終わるまで、ずっと続いていました

 船場言葉は、関西弁とも若干違うので、関西出身の俳優さんたちも苦労していました。

 内野さんがもっとも苦労されたのは、20代から晩年まで非常に長い期間を演じること。明朗で無邪気な20代に始まり声の高さや表情、動作の強弱など芝居をちょっとずつ変え、年代ごとを見事に演じていました」(阿部P、以下同)