巷(ちまた)にはスキンケアに関する情報があふれ、新しい美容法や新商品が雨後の筍(たけのこ)のごとく次々と発表・発売される現在。大量の情報、商品の中で右往左往しながらも、少しでも美によいものをと彷徨(さまよ)い探し続ける化粧品難民も多いはず。本書の著者・北條元治医師は、「スキンケア情報はたくさんありますし、魅力的なフレーズに引き寄せられることもあるでしょう。でも、まずはに関する正しい知識を知ったうえで、美にとって本当に必要なことを見極めることが大切です」と語る。

化粧品で肌質は変えられない!?

 形成外科医として大学病院で熱傷治療の皮膚再生医療である培養皮膚の研究開発に力を注いできた経緯を持つ北條医師。さらに現在は、その人自身の細胞を使った最先端のアンチエイジング法であるの再生医療に取り組む、まさに皮膚の専門家といえる人物だ。そんな北條医師から、「高価な化粧水やクリームなどの化粧品をいくら使っても質は変わりません」という、ショッキングなひと言が! 化粧品である限り効果がおよぶのは、表皮のいちばん外側にある角質層までで、これは薬事法で決められているものだという。

「身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされているもので、人体に対する作用が緩和なものが化粧品。生体が反応する、質が変わるなどの変化を起こすものは化粧品としての販売は認められていません」

 とキッパリ! そもそもスキンケアに対して、“ダメージを受けたに栄養や水分を送り込み、傷ついた細胞を活性化させたり、回復させる”といったイメージを持つ人は多い。ところが、北條医師いわく、「生きているの細胞に外側から栄養分を送り届けて、活性化させることはできません」と、にべもないお言葉! それでは、じわーっとに浸透するあの感じ、あれは何!?

「化粧品の成分である水分や油分が浸透しているのは角質層まで。それがの奥まで浸透したと勘違いしているだけで、真皮までは残念ながら到達していないのです。水分や栄養分の補給というものは、化粧品でのスキンケアの目的ではありません」

 また、化粧品は生体を変化させることはないということは、ヒリヒリしたり、何らかの違和感がある場合はすぐに使用をやめるべき。軽い刺激や違和感を一種の好転反応ととらえるのは危険だと北條医師は注意喚起する。