「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。ライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「良いヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。

第18回 徳永有美アナウンサー

「勝てば官軍、負ければ賊軍」を座右の銘とする私から見ると、現代女性の激ヤバ案件は不倫だと思うのです。不倫の何が怖いかというと、倫理的な問題ではなく、「性別やその人のポジションによって、失うものが違いすぎるところ」。

 特に、日ごろニュースやワイドショーで正義や不正を追及しているキャスターや女子アナ不倫がバレると、「自分のことは棚に上げて」と視聴者が嫌悪するのは当然のことでしょう。スポンサーはスキャンダルを嫌いますから、謹慎や降板をさせられるのも、ある程度はやむをえません。

 もし「不倫はいけないことだから、バレたら一律やめてもらいます」という統一ルールがあるのなら、ある意味ラクです。しかし、ニュースの世界の不倫は、「男性に甘く、女性に厳しい傾向がある」、かつ「許される女性とそうでない女性がいる」という不条理に満ちているのです。

 まず、森本毅郎や久米宏など、大御所男性キャスターは、女性問題で騒がれたことはありましたが、処分は番組出演を数週間控えた程度です。

 しかし、女子アナはそうはいきません。女子アナ不倫というのは、本当によくある話で、レジェンド的な大物も不倫報道がなされています。ざっと振り返ってみましょう。