そうした人たちとお見合いできるという確率がそもそも稀有(けう)なのに、会ってみたら、「女性の稼ぎをあてにされた」「上司と話をしているみたい」「顔が嫌い」「生理的に合わない」……。そんなこと言っていたら、結婚することがますます難しくなっていきます。

 ただ、ご本人たちにしてみたら、残りの人生をひとつ屋根の下で一緒に暮らす人なのですから、「妥協できない」という気持ちもわかります。

理想が高い人ほど、早婚せよ!

 もしも理想どおりの結婚をしたいなら、どうしたらよいのか。思想どおりの結婚ができる確率を高めるためには、できるだけ若いときにお相手を見つけることです。

 たとえば「年収にこだわりたい」亮子さんの場合、今、婚活市場の中でご自身の理想にかなう結婚相手を探そうとしたら全体の数パーセントしかいません。しかし、医学部に通っていた大学時代や研修医時代ならば、亮子さんの理想にかなう独身男性が大学や病院にたくさんいたはずです。

学歴にこだわりたい」という幸枝さんも自身が大学時代に、一流大学だと思う大学の男性とサークル活動やインカレでたくさん出会う機会を作って、そこから結婚相手を探していたら、もっと簡単にお相手は見つかったでしょう。

 理想の相手にかなう集団が社会に出てバラバラにならないうちに、また、ほかの女性と結婚して既婚者にならないうちに、結婚相手を見つけることが大事だったのです。

 そのチャンスを逃して社会に出て年を重ねてしまったなら、そこは理想を高く掲げるのではなく、今の自分がどうしたら結婚できるのか考えてみるとよいと思います。

 “妥協”ではなく “妥当”な結婚相手を見つけていくことが、婚活では大事ではないかと思うのです。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『最短結婚ナビ』http://www.saitankekkon.jp/