姿を消した“サイン色紙”

 外周を歩きながらフリスビーのようにサイン色紙を投げ放つ――これこそ、もっとも見栄えのするファンサービスのひとつである。109コンでも、テンポよく色紙を飛ばすジュニアたちの姿が見られた。この“色紙投げ”は、自らが主役だからこそ味わえる演出で、バックの立場ではその機会はない。

 しかしながら昨今、色紙はほとんど姿を消してサインボールにかわっている。おそらくは、観客の目に当たらないようになどケガを予防するためで、華やかさには欠けるがやむなしといったところか。

フィナーレで上半身裸は見られるか!?

 アンコールや最終公演のフィナーレでは、総括と特別サービスを兼ねて(!?)、上半身裸で登場するジュニアの姿もよく見られた。109コンでもタッキーや渋谷さんが惜しげもなくその健康的なボディを晒(さら)し、東西の至宝・御開帳としゃれこんだ。

 こうした粋な計らいは、再びよみがえるだろうか? 最近の、“アンコールはコンサートTシャツで”というお約束は、今夏のドームコンでぜひとも打ち破ってほしい。

“嵐”お披露目のようなサプライズはある!?

 1999年の109コンでは、翌11月3日にデビューが決まっていた“嵐”がファンにお披露目された。東京ドームに雷鳴が轟き、横山裕(関ジャニ∞)さんの「この音は!? もしかして!?」というフリでゴンドラに並んだ嵐がメインステージに登場。白のロングジャケットにトランプマークをあしらった衣装を身にまとい、デビュー曲『A・RA・SHI』を熱唱した。

 嵐が、“ジュニアとして”東京ドーム公演に参加したのは本公演が最後である。今夏のドームコンでも、新ユニットやデビュー発表といったサプライズはあるだろうか?

デビューするジュニア、卒業するジュニア

 ジャニーズJr.とは、夢に向かって邁進(まいしん)中の少年・青年たちである。その果てにデビューをつかむ者もいれば、新たな道に進む者もいる。20年前、109コンに参加したジュニアたちもさまざまな人生を歩いている。

 当時、同公演の出演者を読み上げたのは渋谷すばるさん。途中、渋谷さんの名前のみ、今井翼さんが代わって読み上げていた。

「ジュニアボーイズ(※)、生田斗真、山下智久、長谷川純、福田悠太、宮城俊太、そして、屋良朝幸、町田慎吾、高橋譲、松本淳一、米花剛、秋山純、原智宏、そして、錦戸亮、丸山隆平、安田章大、横山裕、小原裕貴、大野智、櫻井翔、相葉雅紀、二宮和也、松本潤、そして、今井翼。渋谷すばる、そして滝沢秀明!!」

※“ジュニアボーイズ”とは、公演に出演したジュニアたちの総称。

 フィナーレで滝沢さんは、真っ白な“不死鳥”を思わせる衣装でドームの宙(そら)を舞った。その予兆どおり、19年の時を経てジュニアのドームコンが帰ってくる。

 第二黄金期のジュニアたちは、ドームでどんなドラマを見せてくれるのか? 期待に胸が高鳴る。


<プロフィール>
みきーる/ジャニヲタ・エバンジェリスト。ライター・編集者。
グループを問わずジャニーズアイドルを応援する事務所担。応援歴は25年超、3日に1度は現場参戦。著書に、『ジャニヲタあるある』(青春出版社)、『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)など。 ◆Twitter @mikiru
◆オフィシャルブログ 『ジャニヲタ刑事!』