「ガムは小さく、軽く、安く、賞味期限も長い。そして眠気覚まし、集中力アップ、虫歯や口臭の予防など、非常に多機能。まさに、お菓子の優等生なんですが、それぞれの機能やシーンに特化したお菓子が台頭した。

『歯につきにくいガム板〈記憶力を維持するタイプ〉』はイチョウ葉抽出物配合(9枚、140円)※価格は編集部調べ
『歯につきにくいガム板〈記憶力を維持するタイプ〉』はイチョウ葉抽出物配合(9枚、140円)※価格は編集部調べ
【写真】ガムの一人負けが一目瞭然!菓子の種類別小売金額の推移表ほか

 最近は、みなさんは何でもそろう総合スーパーではなく、『ユニクロ』や『マツモトキヨシ』などでお買い物をされますよね? いろんな領域で、それぞれのカテゴリーキラーの専門店が出てきて、取って代わられた。総合スーパーの衰退と、総合型菓子であるガムの衰退は似ているように思います」(栗木教授)

 これも時代の流れか。ただ、ロッテによると“機能性ガム”は伸長しているという。

「'97年発売の『キシリトールガム』は現在もトップブランド。ほかに代替品がないため、習慣的に噛んでいる方が多いようです。さらに、'17年発売の機能性表示食品『歯につきにくいガム〈記憶力を維持するタイプ〉』は初年度の販売額は計画の140%。60代以上の方にご購入いただき、久しぶりのヒット商品となっております」(ロッテ・広報)

(※価格は注記がない限り、すべて税抜き)


《PROFILE》
栗木 契教授 ◎神戸大学大学院経営学研究科教授。専門はマーケティング戦略。日本マーケティング学会理事