由鶴乎園長は副園長の“暴走”を見て見ぬふりをしていたのではとAさん。

「園長はふだん事務室にいて、そこには6つの教室とひとつのホールを監視するモニターが7台設置してあります。副園長の暴言、暴力はそこに映っていたはずで、園長がそのことを知らないなんて、ありえないことなんです」

独裁的な経営者

 家事・育児代行業の田中絵里緒さん(45)は、日の里西保育園で暴力を受けた園児の家族から相談を受け、宗像市へ同園の苦情に関する情報公開を請求。

 次のような問題点を指摘する。

「その結果、8年前から3年前までの5年間で、23件の苦情がありました。独裁的な経営者が君臨することによって起きた問題だと思います。市などが運営する公的な幼稚園や保育園では、園長も保育士も定期的に入れ替わるので、独裁が長く続くことはありえないのですが」

プライバシー保護のため黒く塗りつぶされた保育園への苦情には数々の問題行為が。“ブラック”ぶりがうかがえる
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 Aさんは現在、別の仕事に就いているが、保育士復帰の希望は捨てていない。

「子どもたちが好きだし、あれほど悪い保育園はなかなかないのはわかっているので、いずれは保育士として復帰したい。だけど、あのときのトラウマがまだ残っていて、いまでも通院しているので、それが癒えないと……」

 事件発覚後、由鶴乎園長は発表した文書の中で、

「副園長の保育方針に賛同される保護者もおられました」

 と、娘をかばうようなコメントも。

 容疑者本人もそんな気持ちだから、「触れただけ」と強弁しているのかもしれない。警察は、さらに10件はあるという傷害容疑についても捜査するという。