期間は丸4日、担当会社は入札で決定

「上皇陛下の研究や公務に関する書籍や資料は、平成5年に赤坂から皇居に引っ越された以降も増え続け、平成23年度には書庫を増築しました。上皇后陛下の洋服やピアノなどもあります。

 また外国ご訪問や国賓来日などの際に先方国からいただいたものや都道府県知事などからの献上品も26年間で相当増えているでしょう。平成5年のお引っ越しのときより、お荷物が増えているのは間違いありません

 ご体調が万全でなく、ご高齢でもある美智子さまには負担が大きいお引っ越し作業。しかし、上皇后としての責任感をお見せになっていて──。

「大変な作業をされるご夫妻を見かねて、天皇陛下が“私たちが高輪に行きましょうか”と提案されたそうですが、美智子さまは“天皇家に迷惑はかけられない”と、断られたのです」(宮内庁関係者)

 そんな中、ついにお引っ越しの日程が決定したという。

「来年2月に、上皇ご夫妻が一時的に葉山御用邸に移居され、その間にお荷物を『高輪皇族邸』に運ぶ予定です。そのあと、9か月間をかけて皇居の改装を行った来年末に、天皇ご一家が皇居にお引っ越しされる見通しとなりました」(同・宮内庁関係者)

 そして、上皇ご夫妻は、約4か月間かけて改修された『赤坂御所』に再び、引っ越される。一般人とちがい、お引っ越しの機会が少ない皇室の方々。どんな業者が上皇ご夫妻のお引っ越しを担うのだろうか。

皇室のお引っ越しなので、特別な業者が用意されると思われがちですが、実は、入札形式で一般的に知られている運送会社に決まるそうです。 

 ただ、ご夫妻が所有されている美術品などの文化遺産も運ぶので、専門的な技術を持つ業者に限られます。それ以外の私物を運ぶ運送会社にも依頼するようで、複数の大手運送会社が関わる可能性が高いと思います」(皇室ジャーナリスト)

 気になるのは、約120トンの荷物を運搬する“期間と費用”。どれほどかかるのか。

前回のお引っ越しでは丸4日、費用は約4000万円でした。お荷物が増える今回は、前回よりも間違いなく日数と費用が増加するでしょう

 その費用は、外国賓客の接遇や儀式など、皇室の公的活動に充てる公金である『宮廷費』から捻出(ねんしゅつ)される予定です」(前出・皇室担当記者)