45歳で区切りをつけよう

西川「スポーツドクターと言われだして、女性のアスリートをサポートしていくという流れになってきたのも、ここ最近ですよね」

益子「いま思うと、遅れていたんだな、と思います。生理がきたほうが調子が上がる人がいるとか、そんなふうに安易に言われてましたし(笑)。ありえないですよね。

 ポリープを取って、子宮内膜症も治療してもらったんですが、次の生理のとき、本当に痛みがなくて、びっくりするくらい楽で。もっと早く取ればよかった、と本当に後悔しました。現役のころから生理痛に悩まされていたので

(写真左から)西川吉伸院長、益子直美
(写真左から)西川吉伸院長、益子直美
【写真】現役時代の面影が残る細身な益子さん

西川「ポリープがある人は多いですよ。それが慢性子宮内膜炎という、着床を阻害する状況になっていたら取ったほうがよくて、昔は切除する大きさが1cmといわれてました。今はそれより小さくても取ってしまいますね。

 妊活を始めたころ、タイミング法をされていたということですが、年齢的に難しいとかそういった知識はありました?」

益子「ありませんでした。病院を変えてから、いろいろ勉強したんです。高齢になれば妊娠の確率がどんどん下がっていくこと、それに合わせて障がいのある子が生まれる確率が上がること。そういうことは42歳で知りました」

西川「そこから不妊治療を始めて、45歳の誕生日でやめられたということですが、それはどのように決めたのですか?」

益子「お金の問題もありますし、ずっと治療を続けるわけにはいかない、と主人と話し合いました。年齢的に厳しいということはずっと伝えていたので、45歳で区切りをつけよう、って

西川「それはすごく賢明な判断ですし、ご主人がそう提案してくれたということが素晴らしいです」