どれだけ恋愛しても寂しさが消えない

 玲子さんは友達のたまり場を渡り歩き、コンパに明け暮れるようになる。

「付き合うのは決まって年上の男性。ナンパについて行ったり、何の感情もない人を好きだと思い込もうとしたり。自分だけの家庭が欲しいと思っていました」

 男性の目を意識するようになると、食事をとらず、拒食ぎみになった。

「お腹がぐーっと鳴ると、うれしくなりました」

 やせて大人びて見えるようになった玲子さんには、常に複数の彼氏がいた。

「いなくなると思うと不安だから、常に彼氏や彼氏候補を集めておくんです」

 短大を出て医療関係の職に就いてからも彼氏の「ストック」を欠かしたことはない。傍らにはアルコール。酔いの力も借りて、恋愛を繰り返した。

 前述した教祖の息子との交際は、24歳のとき。信仰心を持てばうまくいくと思い、衰弱するほどのめり込んだが結局、去っていった。

「いつも何かに追われていて、どれだけ恋愛しても寂しさが消えない。自分のものにならない人ばかり好きになって、つらいのに、関係が安定してくると胸がざわざわして逃げたくなる」

 そんな焦燥感にかられているとき、玲子さんは旅先でひとりの男性に出会う。年上で父親に似た雰囲気。すぐに結婚の約束を交わす。

「婚約中、何度も連絡がとれないことがあり問い詰めると、実は覚せい剤を使っていたと打ち明けられました」

 俺、薬やめるから。そう話す彼に玲子さんは、「私が治してあげる。母は父を捨てたけれど、私はあなたを見捨てない」と誓った。

 だが、結婚式当日も夫は薬物を手放せず、玲子さんはハラハラし通しだった。さらに入籍した途端、暴力をふるい始める。

「首を絞められ、拳で殴られた顔はアザだらけ。私の名義で車を買い、サラ金でお金まで借りていました」

 借金取りが自宅へ押しかけるようになり、短い結婚生活は破たんした。