「ところが、“ホリエモン”こと堀江貴文氏自身が自身のツイッターで“特定の政党や候補者とは関係ありません”と話すように、実際は、彼はこの新党には関わっていないと言うのです。NHKに続き、ホリエモンという“パワーワード”を用いて注目を集める立花氏の戦略なのでしょう。とはいえ、ポスターに堀江氏も登場していることから、まったくの無関係とは言いきれないと思います」(全国紙記者)

 なんともはっきりしないモヤモヤするホリエモン新党。そして公認を得て出馬したのが「しんどうかな」こと新藤加菜氏だ。

「現在27歳で10年ほど前から“ゆづか姫”という名前で、動画配信サービス『ニコニコ動画』に出演してアイドル級の人気を博しました。今で言う“ユーチューバー”ですね。熱狂的なファンに支えられる一方でアンチも多く、それでも“死ぬまで愛して”と良くも悪くも視聴者を惹きつける存在でしたが、最近はめっきり話題にならなくなっていました。

 プロフィールによると、早稲田大学法学部卒の高学歴ながら“ニート”を自称。昨年から“N国党”と関わり、衆院選の立候補予定リストにも名を連ねるように。政治家としての実績は皆無ですが、“ゆづか姫”として一定の知名度があるため担ぎ出されたのでしょう」(ネットニュースメディア編集者)

 「NHKをぶっ壊す!」といった過激なスローガンで注目を集めた立花氏だけに、今回は過激なポスターで目を引こうとしたのだろう。

選挙管理委員会の対応は

 それにしても、こういった過激な写真を選挙ポスターにするなんて、許されることなの? 東京都議会議員選挙を管理する、東京都選挙管理委員会に改めて同ポスターについて聞いてみると、

「公職選挙法における条文の解説書によりますと、ポスターの記載内容につきましては虚偽事項公表罪であったり利害誘導罪、または刑法や破壊活動法に反するような事柄であれば、当然、法的規制があるわけですが、これらに関する記載をしない限りは原則として選挙運動の自由があります。例えば全裸であれば(公然わいせつ罪などの法に)触れるでしょうが、そうでなければ(表現内容に)規制はないのです」

 今回の“ピンクポスター”は法に触れている、とは言えないようだ。さらに、ポスターに関して事前チェックすることはなく、それこそ選管(選挙管理委員会)も掲示板で初めて記載内容を知ることもあるのだとか。

「今回、事前にネット上でマスクを使用した形のものであること、かなり扇情的な内容であることを把握しておりましたので、都の選管と連絡を取った上で、北区選管の方から“再考された方がよろしいのではないか”という話を候補者サイドに促しています。ただ、そういった話をしても、候補者サイドからは“法的な規制、根拠があるわけではない”との回答があったと聞いています」(東京都選挙管理委員会)

 北区の選管の方からポスター内容の変更を提案されたにもかかわらず、ホリエモン新党はこれを“突っぱねた”ということのようだ。