“国民とともにある皇室”

 今回の異例の決断に関して、象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院の准教授・河西秀哉さんは、次のように話す。

「今回、四大行幸啓が異例の中止になったのはしかたのないことだと思います。このコロナ禍では、両陛下が感染しないようにという理由と、おふたりが訪問した先での集団感染が発生する可能性も考慮したのでしょう

 今年3月にあった愛子さまの卒業式でさえも、出席されたい思いがあっただろうに、欠席されています。今回の決定には、両陛下のご意向もあったでしょうし、おふたりはコロナ禍にある国民をとても案じられていると感じます」

 “国民とともにある皇室”を目指されている両陛下にとって、このコロナ禍にはそうとう苦慮されているに違いない。

 そんな状況でも奮闘される中、雅子さまにはずっと心配されている事柄があると、前出の宮内庁関係者は語る。

ご両親である小和田恆ひさしさん87と優美子さん82のことです

「恆さんは15年間、オランダで務めていた国際司法裁判所の判事を'18年に退任し、現在は東京都目黒区の自宅にてご夫婦で生活されています。

'01年12月、愛子さまが誕生された際に行われた小和田夫妻の会見
'01年12月、愛子さまが誕生された際に行われた小和田夫妻の会見
【写真】2001年12月、愛子さまの誕生会見に出席する小和田夫妻

 数年前、雅子さまの妹である節子さん(54)が“19年連れ添った夫と離婚し、実家暮らしになった”と報じられましたが、すでに京都府に移り住んでいて、'19年からは京都にある『福知山公立大学』の教授として教壇に立っているとのこと。

 現状はお互い高齢者のふたり暮らしなので、雅子さまも何かと心配なことでしょう。

 新型コロナが重症化して、死に至る確率が高いのは言わずもがな高齢者に多く、専門家から詳しい話を聞いている雅子さまの心中は穏やかではないと思います」

 両陛下の結婚記念日である今年の6月9日も、コロナの状況を鑑みて、例年行われている上皇ご夫妻や小和田夫妻などが一堂に集まる夕食会も行われなかった。