もしそうなら、こじるりもうかうかしていられません。芸能界から原センセイのファンが新たに出現したら、その人にセンセイを持っていかれる可能性があるからです。こじるりが原センセイと元アイドルとの関係をどこまで知っているかはわかりませんが、もし知っているのだとしたら、原センセイを囲い込むためにテレビであえて「私は原センセイの彼女です」とアピールして周囲をけん制し、外堀を埋めるようなヤバい行動をとっても不思議はないと思います。

ベッキーの例とも重なるタレントとしての危機

『文春』の記事には、こじるりが交際発覚1か月前に意味深なツイートをしたと書かれています。

《過去に、真実はない。僕はいまを生きている。そして、今の僕が愛しているのは君だけだ。》というツイートは、再放送されていたドラマ『愛していると言ってくれ』(TBS系)から引用したものだそうです。高視聴率を記録した人気ドラマですから、単純にセリフに心ひかれた可能性が高いと思いますが、こじるりが自分のプライベートと照らし合わせて、原センセイを信じるための“材料”にしている可能性もゼロではないでしょう。

「自分は今、愛されているから、過去なんて気にしない。過去なんて終わったこと」。ちょっと問題のあるヤバい男性を好きになった時に、多くの女性はそう思いがちです。確かに過去にやらかしたからといって、同じことをすると決めつけてはいけませんが、その人の本質は、行動に現れるのも事実なのです。そういう意味で、過去がヤバい人は、人間性もヤバいと言える部分はあるでしょう。

 バラエティー界の重鎮からそつなく可愛がられるおリコウさん、こじるり。そんな彼女が、なぜ、わざわざややこしいワケあり恋愛をするのか、私にはわかりませんが、それだけ恋愛にのめりこめるというのは、ある意味幸せなことではあります。ただし、タレントとしては、よろしくありません。

 かつてタレント・ベッキーは『やりすぎコージー』(テレビ東京)で、「サイン色紙を書いた後は、その人の幸せを祈る」ことを明かすなど過剰に“いい子ウリ”していましたが、ゲスの極み乙女。のボーカル・川谷絵音との不倫が発覚。離婚届を“卒論”と呼ぶなど、川谷とのLINEのやりとりが流出してバッシングが加熱し、芸能活動を休止せざるをえなくなったという前例もあります。

 仕事ではおそろしいくらい頭が回っても、恋愛になるとそうもいかない。女性タレントにとって、恋とは芸能人生命を左右しかねない、ヤバいものなのかもしれません。


<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」