Q4. トランプ大統領が恋しちゃった?

「お互いに意地を張り合い、ぶつかり合ったけれど、私たちは恋に落ちてしまった」

 金正恩について、かつてトランプ米大統領はそう語っていた。どういうこと!?

「波長が合うのは確かです。'18年の米朝首脳会談でも、俺の弟分をよろしくな、という感じだった」(高さん)

 米朝首脳会談後、北朝鮮が核兵器の開発や製造を手放すのか注目された。しかし、核開発を続けているとして国際原子力機関は今年9月、「深刻な懸念」を表明している。

「核があったから、北朝鮮のことを50年も相手にしなかったアメリカを首脳会談に引っ張り出せた。北朝鮮にとって核は外交手段であり、国の威力を示す手段なんです」

Q5. 拉致問題、どうすれば解決する?

「'02年に小泉首相が金正日と日朝首脳会談をしたとき、無償の支援金100億ドルを渡すことで拉致問題を解決するという約束があった。そのような形で経済協力や支援をするなど、北朝鮮にメリットのある話の進め方をして、関係を作るしか方法はない。おまえら悪いやつだから解決しろでは、いつまでたっても話が進みません」(高さん)

 ただし、ハードルは高い。「'02年とはお金の価値が違うので、当時より上乗せしないと北朝鮮としてはメリットがない。また、金正恩とのパイプになれるような人物もいません。本当は安倍さんがリスクを覚悟で訪朝して、話し合うべきでした。次の政権にそれができるかどうか……」

Q6. 女帝・金与正が次の「将軍様」?

「僕は後継者になりうる人物だと思います。もし金正恩に何かあったら、おそらく与正が取って代わるとでしょう」

 と、高さんはキッパリ!

「北朝鮮には金日成から始まる直系血統が国家をつかさどるんです。正男もそのひとりでしたが、暗殺されてしまった。なぜか? 正恩や与正とは母親が違うから。母親違いのきょうだいによる家督争いなんです。要は君島ブランドのようなもの(笑)」

 跡継ぎに期待される理由は、血統だけじゃないみたい。

「事実上のファーストレディーで、秘書で、正恩の精神的なよりどころ。'18年の米朝首脳会談などで場数を踏んで風格も備えつつある。カメラの前での振る舞いも心得ていますし、韓国への口汚い言葉も意図的。清濁併せ呑(の)むという意味で政治家らしいですね」