ピアノもヨガもリモートで教える

“在宅ワーク”のカタチには、仕事を請け負うものもあれば、自分の特技を生かした“自宅教室”の開業を検討する人も。

「自宅での教室開業は、柔軟性の高い働き方として、女性を中心に人気が高まっていました。しかし、コロナの影響でお教室をお休みしていたり、今年新しくスタートさせたかった人もかなり影響が出たのではないでしょうか」

 と語るのは、お教室開業支援『ミスト』代表の池田範子さん。自宅開業は、自分の家で、自分の得意なことを生かしてお金を稼ぐ、憧れのお仕事スタイルではあるが、教室=対面。コミュニケーションが密になるこのスタイルは、現状において自粛が続いているようだ。

「とはいえ、すでにお教室を始めていた方はこのタイミングでリモートに切り替えた人も多くいます。例えば、そろばんや英語などの語学、ピアノやバイオリンの音楽教室などはオンライン講座だけでお教室を維持している人もいます。また、着付けやヨガ、ダンスなども動画配信を含めオンラインでの運営が続いているようです

 すでに生徒を抱えているなど、教室が軌道に乗っていた場合はこうしたリモートでの対応や、少人数での再開も進んでいるという。

「これから始めたいと思っている人は、いま時間がある人もいるでしょうから、今できること以上の技術を学び身につけるのにもいいタイミングです。先にホームページやSNSを始めたり、開業に向けた準備や情報発信を検討する期間にするといいと思います。

 自宅教室は、そもそも自分が好きなことを追求して人に教えられるまでになったといった人が多く、年齢にかかわらず挑戦できるものです。また今回のコロナの影響で、リモートでも対応可能という意識が広がって、逆に自宅教室の新たなカタチも広がったのではないでしょうか

 お料理やクラフトなどは以前から人気ではあるが、今はお料理+英会話、アロマ+クラフトなどほかとの差別化を図れるような組み合わせで楽しめる教室も人気なのだとか。

「自宅に招く、といったこともあって、やはりおもてなしの心、自分が楽しむ気持ちが大切ですよね。開業のために技術を学んだり、資格を取るにあたっては、さまざまな分野の協会が存在しますが、運営のアドバイスから、開業後のフォローなどがあるところを選ぶといいと思います」

先生と生徒でありながら、自宅といった空間の親しみやすさもあり、コミュニケーションもひとつの楽しみに
先生と生徒でありながら、自宅といった空間の親しみやすさもあり、コミュニケーションもひとつの楽しみに
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