ワクワクしたドラマ主題歌

 では、アンケート上位に選ばれた楽曲は何か──。第2位に選ばれたのは'07年リリースの『Love so sweet』だ。

「『花より男子2』を見ていて、その主題歌として印象に残っています」(44歳・飲食業)

「いちばん大好きな漫画のドラマ化で、曲も内容に合って久しぶりにワクワクしたのを今でも思い出します」(37歳・主婦)

 そして、第3位に選ばれた楽曲は、同じく’07年リリース『Happiness』

「発売当時はそこまで印象に残らなかったけど、何年もたってから自分が一生でいちばん落ち込んでいたとき、テレビで嵐がこの歌を歌ってくれたのを見てすごく元気が出ました。感謝しかありません」(52歳・主婦)

「この歌詞を聴いていると、とても気持ちがポジティブになって頑張ろうと思えてくる。彼らの生き生きとした感じが、とてもキラキラしていた」(27歳・会社員)

'99年9月15日にハワイ・ホノルル沖のクルーズ客船でデビュー記者会見を行った
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'06年、'07年にブレイクの兆しが

 後述するそのほかの人気上位曲も、'07年周辺に集中している。「'06年は嵐にとって革新的な1年」と田幸さんは説明し、メンバーである櫻井翔と松本潤も、ともに'06年をブレイクのきっかけの年として挙げているほど。

「二宮さんがハリウッド映画『硫黄島からの手紙』に出演し、櫻井さんが『news zero』のニュースキャスターに就任したことで、アイドルに興味がない層に嵐の魅力が届き始めたのが'06年です。'07年1月からは大ヒット作となる『花より男子2リターンズ』がスタートしたことも大きかった」(田幸さん)

 もちろん、突如、花が開き始めたわけではない。これまでまいてきた種が、ようやく実を結んだと話す。

「嵐は、'01年に初の単独レギュラー番組『真夜中の嵐』の放送を開始し、その後、深夜枠で『Cの嵐!』『Dの嵐!』『Gの嵐!』と改編を重ねていきます。この時代の嵐って、身体を張るのは当たり前(笑)。意外とすぐキレる松潤、ヘタレな大野さんという具合に、素の個性がむき出しで、深夜番組好きやサブカル好きからも評価されていました。『まごまご嵐』('05年)では、メンバーのうち2人が老夫婦のもとを訪れ、1日だけ孫になる──など、すでに老若男女に愛される土壌が、ブレイク前夜の時点で耕されていたんですよね」(田幸さん)

 '03年には、二宮主演の『Stand Up!!』も話題を呼んだ。今では想像できないが、同作は童貞卒業を目標とする高校生たちの青春を描いたコメディー。「セックスしたい!オトナになりたい!」がキャッチコピーのドラマの主演を、ニノが務めていたから驚きだ。

 楽曲だけでなく、アイドルらしからぬ挑戦的な姿勢が徐々に評価され、じわじわとグループの魅力に加え、個々の面白さが浸透。しかし、決定打には至らず、「'05年くらいまでは、嵐と関ジャニはジャニーズ内で最下位争いをしているといった自虐話をしていたくらいです。初期からのファンの間では、『こんなに魅力的なグループなのに、なんで売れないんだろう』という思いもあった」と田幸さんは振り返る。