おばけ株で失敗しない3つのポイント

■売り時・買い時を見極める株価トレンドの見方

 上のグラフ(※)の(A)は上昇トレンド、(B)は下降トレンド、(C)は下降トレンドだが上昇トレンドへの転換の可能性もある状態、(D)は上昇トレンドだが下降トレンドへ転換の可能性がある状態。相場の動きが激しい今、短期間で収益をアップさせたい場合は(A)の初期段階または(C)で買い、(B)の初期段階または(D)で売りに出せればベスト。

(※)外部配信先でこの記事を読まれている方は、記事中の写真リンクまたは「週刊女性PRIME」内の元記事をご確認ください。

【ポイント1】売りに出すルールを決めておく

 株取引を始める際、どこまで下がったら売りに出すかを必ず事前に決めておくこと。これは初心者に限らず、株で大きな損失を出さないための最も大切なルール。

「私の場合は、株価が25日移動平均線(25日間の終値の平均値)を割ったら売りに出します。もちろん、株価が買値より何%下がったら売るというのでもいいし、タイミングは自分で決めてOK。決めたら必ず実行する強い意志を持つことがポイント」

 自分で売却を実行する自信がない人は、逆指値注文など証券会社の自動売買を活用するのも手。

【ポイント2】初心者は“少額投資”で株に慣れる

 一般的な単元株より少ない単位でミニ株を扱っている証券会社が最近増えている。リアルタイムで取引ができないなどのデメリットもあるが、単元株より少額資金で始められるのは大きなメリット。また、貯めたポイントで株投資ができるポイント株の制度も拡大中。

「相場が大きく動いている今は、資金が少額でも利益が出やすい。初心者が株取引の雰囲気に慣れるためにも、まずはミニ株やポイント株から始めてみるのはよい方法」

【ポイント3】未来の株価を予測しない

 株を始めると、ついどこまで上がるかを予想してしまうもの。実はそのプラス思考が売り時を見誤り、大損を招くおそれが! 

「どの株でも下がる可能性がある。それを想定せず、いつか上がると思い続けてしまうことが、塩漬け株を増やす原因に」

※記事の内容は2020年12月17日までの情報に基づいています。

(構成/中村明子)

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《PROFILE》
足立武志 ◎公認会計士・税理士・個人投資家。株式会社マネーガーディアン代表取締役。書籍、セミナ-などで株式投資で成功するために必要な知識・情報を精力的に発信。「株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書」(ダイヤモンド社)は10万部突破のベストセラー。公式ブログ「公認会計士足立武志ブログ」https://kabushiki-adachi.com/