私は『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を上梓し、読者の方の婚活相談にのっています。若い方とお話していて思うのは、傷つきやすい人が本当に多いなということです。お見合いを1回断られただけで体調を崩し、心療内科に通院することになったり、「相手に絶対断られない方法を教えてください」と言う人もいます。断られて嬉しい気持ちになる人はいないでしょうが、昭和生まれから見ると「そんなにいちいち傷ついていたら、これから先の人生どうするんだ」と言いたくなることもあります。

 西野のオンラインサロンに集う人は、少なからずクリエイター志望の人がいると思いますが、もしその世界に挑戦するなら、婚活で断られるのとは比べものにならないくらいの挫折を経験することになると思います。また、我慢が必ず報われるとは限りません。

会員数7万人を誇る西野のオンラインサロン。月額980円
【写真】「10万円で西野を休ませる権利」も…物議を醸す西野のクラファン

クリエイター志望の若者への“救済措置”

 クリエイターの世界の暗黙の了解として、「同レベルの人と集う」というものがあります。例えば『NHK紅白歌合戦』に出演することは、歌手としての最高の栄誉だとされてきましたが、一流なのは歌手だけではありません。司会、総合司会のアナウンサー、審査員も人気者や実力者で占められています。それはテレビに映らないプロデューサーなど製作スタッフも同じことでしょう。

 一流の人と同じ場所に立ちたかったら、自分も一流にならなくてはならない。才能があったとしても、カネとコネのない人がその場所に立つには、信じられないほどの苦労が待っているし、報われるとも限らない。今の傷つきやすい若者が、それに耐えられるでしょうか?

 下積みはイヤ、でも、クリエイターっぽいことをしたい、目立ちたいという考えの甘い人のための救済措置が、個展の設営または撤収できる権利5万円なのだと思うのです。

 手軽に業界気分を味わえますし、有名人に会えるかもしれない。5万円という金額なら無理をすれば出せないこともないと思います。自分が参加したイベントなら愛着を持つでしょうし、自慢のネタになりますから、その様子をSNSでがんがんアップするでしょう。子ども向け職業体験型テーマパークに『キッザニア』がありますが、西野は「やりがい搾取」をしているのではなく、クリエイター志望の若者向けの職業体験、つまり、“大人のキッザニア”を提供しているのではないでしょうか。彼にお金を払うのは、テーマパークの入場料を払うことと同じなのだと思います。