メールは騒動のもと……

『華丸大吉&千鳥のテッパンいただきます!』(フジテレビ系)に水川あさみが出演。その友人として、ベッキーがVTRで交流エピソードを明かしたのだ。

 水川はせっかちな性格のため、メールの返し方がかなり雑なようで、ベッキーはこんなアドバイスをした。

「ちゃんとメール読んで! 納得した文章を送り返して! って思います。焦んないで、って感じ」

 思わず笑ってしまったのは、5年前に注目された川谷とのLINEの会話を思い出したからだ。

べ「友達で押し通す予定!笑」川「逆に堂々とできるキッカケになるかも」べ「 私はそう思ってるよ!」川「ありがとう文春!」べ「センテンス スプリング!」

 これが叩かれ、痛い目に遭ったことで、SNSでのやりとりは慎重にしなくてはと学んだのだろう。なにせ彼女は、口は騒動のもと、ならぬ、メールは騒動のもと、の時代を切り開いた人だ。

 彼女のおかげで、不倫が犯罪並みに非難されることも、文春砲には二の矢三の矢があることもわかった。そのわりに教訓にできているタレントは少ないが、ある意味、功労者といえる。

『小腹すいてませんか?』では、今後の目標について「ずっとテレビのなかにいられたらいいなとは思います」と答えたベッキー。あれだけテレビに愛されていたのに、今ではそのなかにいられるだけで幸せだという切実な心境のようだ。

 全盛期には有吉弘行に「元気の押し売り」というあだ名をつけられたが、できれば、その元気を買い戻したいくらいだろう。

 まぁ、こうして地道に頑張っていれば、そのうち、テレビの派手な仕事も回ってくるかもしれない。料理番組はちょっと難しいとしても。

PROFILE●宝泉 薫(ほうせん・かおる)●作家・芸能評論家。テレビ、映画、ダイエットなどをテーマに執筆。近著に『平成の死』(ベストセラーズ)、『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『あのアイドルがなぜヌードに』(文藝春秋)などがある。