活動休止に入った嵐メンバーの中で、業界内で特に注目が集まっているのは、相葉雅紀だという。彼は“過剰な期待”に応え、MCとして一本立ちするチャンスを生かせるか。テレビ解説者でコラムニストの木村隆志さんが解説する。

相葉雅紀に課せられた大きな難題

 嵐が活動休止に入ってから、早くも1か月あまりが過ぎた。メンバー5人のうち、その姿をよく見られるのは、櫻井翔、相葉雅紀、二宮和也の3人。それぞれ毎週放送されているレギュラー番組があるため、昨年までと変わらない元気な姿を見せている。

 なかでも業界内で最も注目されているのは相葉。志村けんさんから急きょ引き継ぐ形となり、昨年10月にスタートしたばかりの『I LOVE みんなのどうぶつ園』(日本テレビ系)、グループから1人で引き継いだ上に寄せ集めの後輩たちを束ねなければいけない『VS魂』(フジテレビ系)、今春から30分拡大して放送時間が倍になる『相葉マナブ』(テレビ朝日系)と、いずれも大きな変化があり、しかもそれぞれの難易度は高いからだ。

 一方、櫻井は『news zero』(日本テレビ系)、『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)がこれまでどおりで、変化があるのは『1億3000万人のSHOWチャンネル』(日本テレビ系)1つだけ。二宮は『ニノさん』(日本テレビ系)がこれまでどおりであり、相葉と比べると難しさはない。ちなみに発表済の出演情報では、松本潤が2023年の大河ドラマ『どうする家康』(NHK)があるのみで、大野智はなし。

 なぜ相葉1人だけがこれほど難易度の高い番組に挑んでいるのか。筆者に限らず、長年テレビ業界で取材を続けている人は、その理由がわかるだろう。嵐の活動休止によって相葉は、これまで以上に期待感が高まり、それが不安につながりかねない危うさもある。