告発の流れ、広がるか

 つい先日、私も仕事でそのような話を耳にしたばかりだ──。

 あるグラビアタレントの女性は、仕事を始めてすぐのころ、某芸能プロの社長から唐突に「枕営業は大丈夫だよね?」と聞かれたという。その社長は現在、準強制わいせつの容疑で逮捕され、懲役2年6か月の判決が下されている。テレビでも報道されていた。

 マリエは『週刊文春』の取材に対し、改めて「全部真実」と語ったと、14日配信の『文春オンライン』が報じている。この流れは芸能界を変えるのだろうか。

「これまでだったらこのような話は次第に騒がれなくなって風化していくのですが、今回はどうなるか注目している人は多いです。芸能プロの関係者やテレビ局の人間で身に覚えのある人はいますので、マリエに触発されて声を上げるタレントが出てくるんじゃないかと戦々恐々としています。

 しかし、枕営業に応じた側も“結局は仕事をもらっている”ケースが多いので、そこまで告発するタレントは増えないのかもしれませんが……」(キー局プロデューサー)

 時代は変わった。マリエのSNSは瞬く間に拡散した。たとえ芸能界で“よく聞かれる話”であろうと決して許されるものではない、マリエの告白にそんなエールを送る人も増えている。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之> ◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。