遠回しな表現が誤解を招く【職場編】

 遠慮する気持ちが、遠回しで曖昧な表現となりがち。相手に伝わりつつ、失礼にならない言い方を!

●うっかりワード《1》「ご苦労さまです」
→OKワード「お疲れさまです」

・目下の人に対して使う言葉だった

「ご苦労さま」は、上の立場の人が目下の人に言う言葉。上司はもちろん、同僚にも、うっかり職場で使うと「あなたの部下じゃない! 」と反発心を持たれかねない。相手をねぎらうときは、目上の人にも使える「お疲れさま」を。または、シーンに合わせて「おはようございます」「失礼します」などを使い分けるとベスト。

※イラストはイメージです イラスト/サトウヨーコ
※イラストはイメージです イラスト/サトウヨーコ
【イラスト】目上の人に使ってはいけない5文字のワード

●うっかりワード《2》「ついでにお願いね」
→OKワード「この件も追加でお願いできる?」

・失礼な甘えは嫌われる原因

 自分にとっては「ついで」にできそうな仕事でも、相手はそう思わない可能性がある。そもそも「ついで」という言葉はプラスイメージがない表現で、ないがしろに扱われていると受け取られかねない。「もうひとつお願いできる?」ともとの話と分けてお願いを。あくまでも追加なので、断られても仕方ないと割り切ったうえで話して。

●うっかりワード《3》「できたらやります」
→OKワード「できるかどうか確認して連絡します」

・曖昧な返事は相手に迷惑をかける

 すぐにできるかわからない場合は「確認して明日ご連絡します」と、返事ができる期日を伝えて。「行けたら行きます」も同様で、「確認してから明日お答えします」などと伝えると好印象。また最初からできないとわかっているのに、断るのは気が引けるからと、思わせぶりな返事をするのもNG。相手に迷惑をかけ、信頼をも失いかねない。

気遣いに欠ける言葉を使いがち【夫編】

 長年一緒にいるんだから察してよ、と曖昧な表現になったり、配慮に欠ける言葉を選びやすいので注意。

●うっかりワード《1》「仕事はうまくいってるの?」
→OKワード「最近、仕事どう?」

・言われた側は尋問されたような気分に

軽い気持ちで聞きがちだが、実はデリカシーに欠ける言葉。うまくいっているのかいないのか、という質問となり、相手は「うまくいっている」という答えを求められていると感じやすい。「どう?」と聞けば、ニュアンスもやわらかく、イヤなことも含めて話題を選択できるので、会話も広がりやすい。

●うっかりワード2「○○よりましじゃない」
→OKワード「(あなたは)頑張っているよね」

・励まそうとして言ったのが逆効果に

 例えば、希望の部署に行けず、仕事がつまらないとグチる夫に対して、「辞めさせられるよりましじゃない」なんて言えば、気分を逆なでしかねない。何かと比較するのではなく、「頑張っているね」と自分の感想や思いを伝えたり、「早く希望が叶うといいね」などと相手が求めることを言うのがベスト。

●うっかりワード3「少しくらい手伝ってよ」
→OKワード「休日はお風呂掃除、お願いできる?」

・いつ、何をしてほしいのかをはっきりと

 料理に掃除と休む間もなく動いている妻のかたわらで、ソファに座ったままくつろぐ夫。つい「手伝ってよ」と言ってしまいがちだが、言われた側は何をしたらいいかわからないもの。「見てればわかるでしょ、察してよ」と言いたくなるが、わからないのが夫というもの。いつ何をしてほしいのか具体的に伝えて。