「問うに落ちず語るに落ちる」(“秘密”というものは、人に聞かれたときは用心して漏らさないが、自分から話し出したときに、うっかり口をすべらせて真実を話してしまうこと)とは、このことか。レース記者に本音をもらしてしまったのか、はたまた口が滑っただけなのか。

 昨年11月、25歳年下の女性との不倫が報じられたタレントの近藤真彦(56)が16日、大分・オートポリスで行われた「スーパーフォーミュラ」第3戦の決勝レースで、自身がオーナーを務めるレーシングチーム「KONDO Racing」の監督としてレース業に復帰した。

「復帰させていただく」

 16日付けスポーツ紙にそのようにコメントしたのは、近藤が所属する個人事務所「エムケイカンパニー」。4月いっぱいでジャニーズ事務所を退所したが、ジャニーズ時代に下された処分「芸能とレース業の自粛」はその日まで続いていたことになる。

肝心なことは何ひとつ語らず

 レース会場の最寄空港で取材に応じた近藤は、

「本当に出来の悪い長男でした。もう少し後輩にも頼られるような先輩でいたかった」

 と口にした。

 関係者が説明する。

「空港では主に芸能メディアの取材を受けたようです。スポーツ紙ウケしそうなコメントを出したのは近藤らしいが、そのコメントこそが東山紀之に『薄っぺらい』と指摘された内容のなさそのもの。

 タッキー(滝沢秀明副社長)のように多くの後輩の面倒を親身に見たこともないのに長男面しているのが気の毒ですし、自分がやらかした不倫についての反省の弁がない。不倫相手ともう会っていないとか、家庭内をどう収拾したかとか、事務所や後輩に迷惑をかけたとか、そういう肝心なことは何ひとつ語っていない。

 東山が『退所の仕方に疑問が残る』と言っていたことは、まさにこの説明のない逃げの姿勢なんです。いい年をして事務所に迷惑をかけて何をしたんだ、という思いが東山のあの辛口発言になっている。50も半ばを超えた近藤の根本がそうそう変わるとは思いませんけど、もう少し、自分のやらかしたことに対して説明があればと思いましたね。それがレースのスポンサーにも伝わりますからね」

 ここまではまさに「問うに落ちず」。つまり質問に警戒ししゃべらないという姿勢を、近藤は貫いている。