避難場所は事前に想定

 災害級の大雨が降る当日、国崎さんは高齢者が避難をはじめる「警戒レベル3」時点での避難をおすすめする。

「警戒レベル3は、まだ多くの人が普通に生活している中での避難なので、なかなか勇気がいる行動です。ですのでわが家は避難所には行かず、車に防災グッズを積んで高台にある24時間営業の温泉施設に行くことにしてます。

 温泉施設が避難所になるわけではありませんが、食事もとれて休憩所もあるので子どもたちもイベントとして楽しんでくれますね。早期の避難が喜びにつながると、レベル3でも避難しやすくなるんです」

 前倒しで避難して、その後雨がやんでも楽しい思い出が残る。避難にプラスイメージが持てれば、早めに行動ができるので“逃げ遅れ”を未然に防ぐことができる。ちなみに、警戒レベル4は土砂災害や浸水の危険がある地域にいる人すべてが避難の対象になる。

「レベル4は、道路が冠水している可能性があります。道路にあふれる水は、雨水だけでなく、汚水や泥水が混ざっています。泥水で冠水している中を歩くと漂流物で足をケガする危険もあるので、やはり、レベル3の時点で避難の検討をするのが理想です。

 
梅雨洪水やゲリラ豪雨台風……これらの自然災害は毎年必ず発生します。1度本腰を入れてマイ・タイムラインの作成や対策グッズを集めると、安心して過ごせますよ」

 危険に巻き込まれないために、早めの準備が肝心だ。

自分の住まいの安全性はこちらでチェック

国土地理院
●地理院地図【災害の備え】
 土地の成り立ちから洪水や浸水、地震の揺れによる液状化リスクも確認できる。「国土地理院 防災」で検索。

国土交通省
●川の防災情報
 全国にある河川に出された警報や水位情報、ライブカメラで増水の状況が確認できる。

地理院地図【災害の備え】
地理院地図【災害の備え】

正しいのはどっち?
Q.大雨の避難には長ぐつ、スニーカーどっち?

A.スニーカー

 長ぐつは履き口が広いので大雨が吹き込んだり、ひざ下まで冠水した道路を歩くと泥水が侵入して重くなるのでNG。また、肌を露出するサンダルもケガのリスクが高い。歩きやすいスニーカーがベスト。

Q.バケツ、ポリ袋、浸水を防ぐのはどっち?

A.ポリ袋

 ポリ袋に水を入れた“水のう”を作り風呂やトイレ、ベランダの排水口に設置して、下水の逆流を防ぐ。そのほか、窓のサッシに吸水性がある「ペットシート」を丸めて詰めると雨の吹き込みを防げる。

国崎信江さん
国崎信江さん

教えてくれたのは……危機管理教育研究所代表、国崎信江さん
横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭や地域、企業の防災・防犯・事故防止法を提唱し、メディアでも活躍中。内閣府「防災スペシャリスト養成企画検討会」委員、東京都「震災復興検討会議」委員を務める。

〈取材・文/大貫未来(清談社)〉