関西から“ジャニーズのトップ”が誕生か

SixTONES(左)とSnowMan
SixTONES(左)とSnowMan
【写真】ムキムキ上半裸のSnow Man

 もう1つ、なにわ男子が業界関係者から評価されているポイントが若さ。Snow Manはラウールと目黒蓮以外全員アラサー、SixTONESは全員20台中盤、King & Princeは全員25歳以下だが10代はゼロである一方、なにわ男子は10代が3人もいる上に、21歳、23歳、24歳、25歳と全員が25歳以下であり、同年代への訴求力は高い。

 とりわけこの若さはテレビ業界での高評価に直結。テレビは昨春の視聴率調査リニューアルによって、年代や性別ごとの視聴データが取れるようになり、民放各局がスポンサーの好む若年層向けやファミリー層向けの番組を増やそうとしている。その意味で、なにわ男子には追い風が吹いているのは間違いない。

 また、彼らのキャラクターやパフォーマンスに目を向けると、なにわ男子はKing & Princeに続くジャニーズの王道アイドルとして知られている。さらに、キラキラした王子様のような存在だけでなく、先輩の関ジャニ∞やジャニーズWESTのように笑わせたり親近感を抱かせたりすることも可能。そんな彼らをテレビマンたちは、「ファン層が広いタイプのアイドル」「男性層からも嫌われにくいためテレビ向き」などの目で見ているようだ。

 関ジャニ∞もジャニーズWESTも全国区の人気を持つが、ジャニーズ事務所のトップを取ったとまでは言いづらい。その点、なにわ男子は関ジャニ∞の大倉忠義がプロデュースを担当していることもあって、「ついに関西ジャニーズがトップを取る」という期待が込められている。

 しかし、King & Prince、Snow Man、SixTONESとの共存を求められる上に、ジャニーズJr.にはTravis Japan、HiHi Jets、美 少年など、まだまだスター候補のグループが控えている。だからこそ、なにわ男子のメンバーたちは、どんな場でも全力で挑み、ますます評価を高めていくような気がしてならない。

木村隆志(コラムニスト、テレビ解説者)
ウェブを中心に月30本前後のコラムを提供し、年間約1億PVを記録するほか、『週刊フジテレビ批評』などの番組にも出演。各番組に情報提供を行うほか、取材歴2000人超の著名人専門インタビュアーでもある。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』など。