やってはいけない野菜保存術

 水分を多く含む野菜は、保存方法を間違えると、あっという間に劣化し雑菌だらけに!

NG1 もやしを野菜室で保存している

 温度が高めの野菜室ともやしは相性悪し

 足の早い食材の代表格、もやし。冷蔵庫では野菜室に入れている人も多いが、これが劣化スピードを早める原因に。

野菜室は冷蔵庫の中でいちばん温度の高い場所なので、水分の多いもやしの保存場所には適していません。翌日には傷んでくるでしょう。温度の低い冷蔵室かチルド室で保存するのが正解です」(島本さん、以下同)

 市販のカット野菜も、切り口からどんどん劣化していくため、野菜室ではなく、冷蔵室で保存。

NG2 根菜はカゴに入れキッチンの床に置く

※画像はイメージです
※画像はイメージです

 夏場は気温が高いので必ず野菜室へ

 根菜は常温保存でも大丈夫というのは昔の話。近ごろの日本の夏の暑さを考えると、野菜の常温保存は危険。

「夏場に野菜を常温保存すると、じゃがいもは芽が出るし、玉ねぎは傷んでグズグズになります。鮮度を維持するため根菜も野菜室へ。紙袋や新聞紙などで包むと湿気を取ってくれるので、よりよい状態で保存できます」

 ほかの芋類も同様。冬場は常温保存でOKだが、玄関など気温の変化が少ない場所に置いて。

NG3 余ったしょうがやニンニクは野菜室へ

 野菜室保存では風味も香りも飛ぶ

 香りが損なわれては美味しさが半減。

「しょうがもニンニクも、冷凍保存が適しています。しょうがは1片分に切ったらラップをして、冷凍保存用の袋に入れて冷凍室へ。ニンニクはかたまりをほぐしたら同じように保存用の袋に入れて冷凍室。薄皮がラップの代わりをしてくれます」

 冷蔵保存すると、ニンニクからは芽が出て、香りも飛んでしまうが、まるごと冷凍することで風味も香りもキープできる。

NG4 にんじんやきゅうりは買ってきた袋のまままとめて保存

 野菜自体の水分で傷んでいく

 にんじんもきゅうりも水分を多く含んだ野菜。正しく保存しないと、水分によって表面に雑菌が繁殖し、ぬめってくるので、要注意。

「水分を抑えるため、1本ずつキッチンペーパーで巻きましょう。それをラップかビニール袋で包んで野菜室で保存すれば、2週間くらい長持ちします」

 保存する際のポイントは、立てて置くこと。野菜は畑と同じ状態で保存することで、栄養状態をキープできる。

NG5 使いかけのキャベツはそのままポリ袋に入れて保存

※画像はイメージです
※画像はイメージです

 切り口から雑菌が繁殖していく

 使いかけの野菜の切り口が黒ずんでいる……実はそれ、雑菌繁殖の証!

野菜は切った部分から水分が抜けて劣化していくので、そのまま保存すると、どんどん雑菌が繁殖します。黒ずみを出さないためには、切り口にキッチンペーパーをかぶせてからラップで包み冷蔵保存。こうすることで1週間たっても鮮度をキープできます」

 キッチンペーパーをかぶせるのが面倒なら、ラップをする前に切り口の水分を拭き取るだけでも効果あり。

NG6 半端に残ったパプリカやかぼちゃはそのまま野菜室へ

※画像はイメージです
※画像はイメージです

 ヘタと種に栄養をとられて劣化する

 野菜の種には、水分が多く含まれており、種から劣化していく。そのため、パプリカやかぼちゃ、ゴーヤなど種やワタの多い野菜を保存する際は、必ず種を取り除いてから。

「種が残っていると、劣化を早めるだけでなく、実の栄養も種に奪われてしまいます。同じようにヘタも不要なので、取ってから保存してください」

 カットした切り口が濡れていたら、キッチンペーパーで水分を拭き取り、ラップに包んでから野菜室へ。