不条理アート展は8万人を動員

 片桐は多摩美術大学時代に小林賢太郎とコントグループ「ラーメンズ」を結成。1999年の『ヤングマガジンアッパーズ』連載をきっかけに、日用品や電化製品などあらゆるものに“粘土を盛る”をコンセプトに創作してきた。

 2015年~2018年に全国10か所以上のイオンモールで開催した不条理アート粘土作品展『ギリ展』は約8万人を動員。2019年の海外での初の個展『技力展台湾(ぎりてんたいわん)』は独自の世界観が評判を集めた。

 スマートフォンのiPhoneケースは、鯛(たい)をかたどった“鯛Phone”、目を模した“eyePhone”、モアイ像の“モiPhone”などを創作、愛用している。

左から“eyePhone”“モiPhone”“鯛Phone”。作品にもよるが制作期間は1週間から1か月を要する
左から“eyePhone”“モiPhone”“鯛Phone”。作品にもよるが制作期間は1週間から1か月を要する
【画像をまとめて見る】これが公園魔、鯛Phone、eyePhone、モiPhone、土偶をペイントした愛車
“鯛Phone”のケース内側には鯛の骨を精巧に再現
“鯛Phone”のケース内側には鯛の骨を精巧に再現

「コミュニケーションツールとしてウケたいと思ったのがきっかけで作品を持ち歩きはじめました。ケースは携帯を買い替えるたびに作るので“ガラ携”と合わせると18個くらいあります。

 “eyePhone”や“鯛Phone”を首から下げていると日本人は見て見ぬふり。子どもとおばあちゃんしか声をかけてきません。でも海外では外国人にウケがめちゃくちゃいい。“What is This?”と声をかけられて、“My iPhone”と“eyePhone”を見せると大爆笑してくれるのを見て、言葉も国境も越えられると自信になりました