「マネージャーから“オファーを受けたよ”と聞き、その場でiPadで原作電子書籍を買って読んで。もともと柳内さんの別作品は読んでいて、すぐにのめり込みました」

 佐藤にとって約2年ぶりとなる映画主演作は『軍艦少年』。原作は『ギャングキング』などのヤンキー漫画で知られる柳内大樹の同名漫画だ。

セリフはすべて頭に入れて臨みました

「少年漫画らしく熱くなるシーンもあり。筋の通ったひとりの青年が不器用ながら前を向こうと進んでいくストーリー。すごく心打たれ、この役を自分ができることをすごい光栄に思いました。演じる前から、この役が自分にとってひとつの大きな何かになる予感がしました」

 本読みの場には他キャストのセリフを含め、すべてを頭に入れたうえで臨んだ。

「“自分はこういう心意気でこの現場に立ちます”と、キャストやスタッフの全員に知ってもらいたかった。一種のパフォーマンスですけど(笑)、でもそれがちゃんと伝わった」

 クランクアップした際には、完全燃焼。その後はしばらく何も手につかなくなってしまったほどだった。

「すごく真心のこもった作品ができあがりました。本当に幸せです」

 演じたのは、高校生の坂本海星。父親の玄海(加藤雅也)は最愛の妻(大塚寧々)を病で亡くし酒浸り。ある日、海星は両親が生まれ育った軍艦島にふたりの大切な物があることを知り……。

佐藤寛太

「海星は思ったことは言葉にするし、正しいと思ったことは心に従って行動する。これだけカッコよく筋を通して生きられたらいいなっていう、憧れに近いものは感じました」

 黒髪のイメージが強い佐藤だが、本作では明るい金髪に。人生初ブリーチで挑んだケンカシーンは、まさに圧巻。

「本当に危険なワンシーン以外は吹き替えなし、自分でやっています。普段から『EXFIGHT』っていう事務所のジムに通って、キックボクシングをやっています。この撮影のときは、回数を増やしましたね」

 格闘技を始めたのは、高校生のとき。ヤンチャかと思いきや、通っていたのは地元・福岡の進学校。

「よく知ってますね(笑)。勉強するのは苦じゃなかったですね。筋トレと同じでやった分、点数って上がるから」

 中学時代に芸能界に憧れを抱くようになり、高校3年の途中で『劇団EXILEオーディション』に合格し、上京。翌年、正式加入を果たし、役者として着実に歩を進めている。