カオキン体操の目的は表情筋の活性化。顔の土台となる表情筋を立て直すことで、印象は大きく変わる。

表情筋には30種類近くの筋肉があり、顔のたるみやシワは、この表情筋と表情筋同士をつなぐ繊維状の筋膜、表在性筋膜を鍛えることで改善が見込める。(イラスト/久保木侑里)
表情筋には30種類近くの筋肉があり、顔のたるみやシワは、この表情筋と表情筋同士をつなぐ繊維状の筋膜、表在性筋膜を鍛えることで改善が見込める。(イラスト/久保木侑里)
【写真】マイナス10歳を目指す「カオキン体操」

『カオキン体操』は顔中の表情筋を動かし鍛えるための4つの運動からできている。

 筋肉は基本的に、縮める運動と緩める運動を交互に行うことで鍛えられる。動かさなければ衰えるし、動かしているつもりでも、小さな筋肉は動きづらい。そこで、あえて大げさに筋肉を動かすのがこの体操であり、それによって表情筋を簡単に鍛えられるように考案されている。

 そのなかから、頬のたるみやほうれい線に影響する大頬骨筋を鍛える「ニパニパ体操」を紹介しよう。

「ニパニパ体操」は4ステップ

(1)口を閉じ、少し口角を上げる

(1)口を閉じ、少し口角を上げる
(1)口を閉じ、少し口角を上げる

(2)口角を上げ口を開き、「ニッ」と笑う

(2)口角を上げ口を開き、「ニッ」と笑う
(2)口角を上げ口を開き、「ニッ」と笑う

(3)筋肉が硬くなっているのを確認、5秒キープ

(3)筋肉が硬くなっているのを確認、5秒キープ
(3)筋肉が硬くなっているのを確認、5秒キープ

(4)パッと力を抜き、口を閉じる

(4)パッと力を抜き、口を閉じる
(4)パッと力を抜き、口を閉じる
頬のたるみ、ほうれい線に大きく影響している大頬骨筋を鍛える運動。連動して小頬骨筋なども鍛えることができる。

 この「ニパニパ体操」では、頬骨付近の大頬骨筋を動かすだけでなく、その周りにある小頬骨筋まで動かす。コロナ禍の日常生活では動く機会が少なくなってしまった筋肉も、しっかり鍛えることができるのだ。

 本の中にはこの「ニパニパ体操」に加え、「ギュッパー体操」「ウーイー体操」「リガメントほぐし」などの顔の運動だけでなく、日ごろの姿勢を少し見直すだけで顔年齢をグッと引き下げる秘訣や若々しく見られる習慣がたくさん詰まっている。

「表情筋は、腹筋を鍛えるよりずっと楽に強化できます。『えびす顔』のニコニコした表情を心がけるだけで十分。老け顔に悩む前にぜひ読んでほしいです」

 医学と科学の力から生まれた『カオキン体操』。「若い顔」をラクに手に入れるチャンスを逃す手はない。

『すぐ実感!「マイナス10歳」カオキン体操』(青志社刊)著者=奥田逸子※記事の中の写真をクリックするとアマゾンの紹介ページにジャンプします
お話を伺ったのは……●奥田逸子先生●国際医療福祉大学三田病院准教授。加齢画像研究所ONIを立ち上げ所長を務める。専門としているCT、MRIを活用した画像診断を応用し、加齢による顔のたるみに着目。『カオキン体操』と称した独自の老け顔改善運動を推奨している。

〈取材・文/オフィス三銃士(松本一希)〉