ケチ上手になるための節約ポリシー

 お金を貯められる人は自分軸をしっかり持っている。心豊かに楽しく暮らすためのマイルールを教えてもらった。

節約をゲームに! 使えるお金は1000円

買い物をするときはゲーム感覚で、食費や日用品などを含めて1日1000円以内に収めています。使いすぎたと思ったら、翌日は買い物を控えるか、前日使いすぎた分の金額を差し引きします

 そうすると買う前にきちんと吟味するので自然と無駄買いが減る。保存期間を考えて値引き品はあまり買わない。

「ほとんどの食材は購入後、すぐ一部を冷凍。食材が残っていれば気持ちに余裕が出る」

 最近ではポイントがつくのでクレジットカードで払うこともあるが、財布の中の現金は使っていい1000円札以外のお金はクリップで留め、セーブしている。

使いすぎないコツは、財布の中を頻繁に見ること

ポーチがお財布代わり。予備のため千円札も入れているが、使えないようにクリップで留めている(撮影/廣瀬靖士)
ポーチがお財布代わり。予備のため千円札も入れているが、使えないようにクリップで留めている(撮影/廣瀬靖士)
【写真】小笠原さんが作ったリメイク品はかわいくておしゃれなものばかり

家計簿をつけずに生活費をコストカット

 財布はこまめに整理し、レシートを取り出して月ごとにまとめて保管している。

「家計簿はつけていませんが、毎日の支出額はノートにメモしておきます。月末には1か月分のレシートを合算し、日数(30)で割って1000円以内なら節約成功です」

買い物のレシート。1日の購入金額が、ほぼ1000円以内に収まっていることがわかる(撮影/廣瀬靖士)
買い物のレシート。1日の購入金額が、ほぼ1000円以内に収まっていることがわかる(撮影/廣瀬靖士)

 

 お金が残っていれば小笠原さんがゲームの勝者だ。

「生活費の節約には振り返りがいちばん大事。ケチを究めるには無駄な出費をあぶり出す必要があるから。『今月はこれが失敗だった』と反省することもありますが、うまくいったときは素直に喜びます」

 古いレシートも簡単には捨てない。裏の白い部分をメモ帳代わりにしている。

シンプルな生活で無駄な出費が減る

 小笠原さんの部屋は物が少なくいたってシンプル。

「たくさんの物に囲まれた生活は豊かかもしれませんが、うまく活用できなければ物が家を侵略していくことになります。人にはそれぞれ限界がある。私には“小さな庵”のような住まいが合っている」

 買えばお金がなくなり物が増えるので、目指すのは「物を持たない究極の贅沢」だ。

「例えばクローゼットが洋服でいっぱいになれば取り出すのが面倒になる。それに時間と場所、労力をとられるのは無駄です。持ってないも同然」

 片づけは好きなのでこまめに整理整頓をする。無駄をできる限り省いた結果、生活空間がすっきりしたと話す。

「事前に片づける範囲を決めておくと無理なくこなせます。最近では物の保管場所を忘れることも増えたので、探しながら整理することも」

 家事を行うときにも手順を決めているという。

「食器洗いなら洗剤をつけた後、どの順に食器を重ねればより節水できて、効率よく洗えるかを考えます」