タモリは「視聴者に寄り添うタイプ」

「『笑っていいとも!』終了以降は、CM出演も積極的に行っています。『いいとも』というバラエティー色の強い帯番組に出ているときは、特定の企業のイメージや政治色がついて笑いにしづらくなるのを嫌がっていたのではないでしょうか。仕事をセーブするようになったことで、今回のような番組を引き受けやすくなったのかもしれませんね」

 出演する『本麒麟』のCMでのフレーズ「この歳になっても初めてというのはドキドキするね」に、現在のタモリのスタンスが凝縮されていると続ける。

「年齢を重ねると、新しいことに興味を失いがち。そんな中、いくつになっても新たな一歩を踏み出そうとするタモリさんの姿勢や言葉は、同世代の私は共感することが多いんです。今回、政治色の強い番組の司会を引き受けた背景には、ベテランになっても新しいことに挑戦し続けたい……というタモリさんの仕事への柔軟なスタンスが感じられます」(川内さん)

 今回の反響次第では、ニュースを扱う番組への出演も増えるのではと期待を寄せる。

タモリさんは共演者から話を引き出すのがうまいですし、政治色の強い番組でもフラットな視点で進行ができそうです。コロナが終息しないうちに戦争が起きるなど不安定な社会ということもあり、最近は攻撃型の司会者よりも視聴者に寄り添うタイプの司会者が支持を集めています。

 タモリさんが社会情勢を扱う番組の司会を務めるのは時代の流れ的にもマッチしていますし、視聴者としてもこれからどんな新しい顔を見せてくれるのか、期待で胸が膨らみますね」(川内さん)

 お昼の顔から、ニュース番組の顔になる日も近い!?