新たな活動を始めたことで、これまでの事業に還元されることがあるとも。

「クレープ屋さんのほうも、キッチンカーでの移動販売を始める予定なんです。『やきいも劇場』をやっていて“楽しいな”と感じましたし、コロナ禍でいろいろ考えさせられました。移動販売でみなさんのもとに行けるというのは、やっぱりすごく素敵なこと。お笑いコンビ『2700』のツネくんとか、『8.6秒バズーカー』のはまやねんくんも移動販売をやっていると聞いたので“移動販売芸人”で一緒にイベントをやってみたいなとも考えています」

芸人として今後の活動は?

 膨らむ展望からは、好調な様子が見て取れる。しかし、気になる収益を聞いてみると……。

「収益的にはまだまだこれからというところで、みんなで試行錯誤しながらやってます。売れる日は、すごく売れるんですけどね。季節的に、これからまた暖かくなっていって焼き芋のシーズンではなくなるので、そういった部分も含めて新しいアイデアを考えながらやっていきたいですね」

――芸人としての収入と副業の収入の割合は?

「本当にもう10対0で、ゼロが芸人です(笑)。ただ、それでもやっぱり自分の原点は“芸人”。ここ数年は、家族の生活のこともあるし“芸人の活動は、まあいいや”という諦めのような思いも少しあったんですけど……。ちょっと遅いですけど、去年からまた舞台とかお笑いの活動も頑張りはじめたんです。

 芸人をやっていたからこそ、副業につながるお話や出会いの機会をいただいているので、根底にある芸人という部分を大事にしていきたい。今では二足のわらじで頑張ろうと思ってます。家族も“芋持って帰ってきてね”なんて言って応援してくれますし、喜んでくれてますよ」

――今年の『R-1』グランプリは観ましたか?

「見ました見ました! お見送り芸人しんいちさん、面白いですよね~。『R-1』に出るピン芸人は、みんな同じ気持ちですからね。『M-1』と比較していろいろ言われると思いますけど、そんな言葉も乗り越えていってほしいですね」

 最後に、芸人としての今後の活動について尋ねた。

「何事も全力でいくしかないですね。以前はちょっと斜に構えちゃったりしてましたけど、もう捨てるものは何もないですから。いただいた仕事は、全力で取り組む。焼き芋もクレープも全力で売る。そしてコロナに立ち向かって、家族を幸せにする。それだけですね!」

 終始明るい様子で取材に応じたやまもと。“副業王”がふたたび舞台に上がり、輝く姿を見せる日も近い!?