夫妻はともに代理母出産について、両親には事前に知らせていなかったという。

「僕たちの親世代は“代理母なんか必要ないわよ”って言うに決まってますからね。産まれる前にエコー写真を持って行ったときに初めて伝えました。産まれてから実家に連れて行ったらデレデレでしたね」(山口さん)

うちの両親には産まれてから伝えました。正直なことを言うと、私は卵子を生んでおらず、他人の子と言うと表現が悪いのですが……。なので、うちの両親はどう思うだろうと不安でしたが、めちゃくちゃ溺愛してくれています。男の子の初孫だって大騒ぎしていて、よかったです」(山口さんの妻)

代理母出産には否定的な意見も

 山口さんは作家としてメディアに出る立場だ。この時代、どのようなことでも“アンチ”を投げかけてくる人がいる。事実、今回の代理母出産についても少ないが否定のコメントが送られてきたという。代理母出産を公表しないという考えはあったのか。

「最初から公表しまくろうと思っていました。こっちから言いまくってやろうと。日本人は人口が減っていますからね。ちょっとでも子どもを増やさないといけないと思っています」(山口さん、以下同)

 現在でも否定的な意見を持つ人も少なくないため、代理母による出産を選んだことを周囲に言えないという人もいる。

「なげかわしいことだと思います。代理母出産を選択できる人は選択すべきだと思います。何か事情があって選択できないとか、資金面の事情もありますが。子どもが欲しい人で、選択できる人はすべきだと思います。お金についてはまた稼げばいいじゃないですか。子どもが欲しいと思うならやるべきです。これを第三者が批判すべきじゃないですよね」

 山口さんは、代理母出産について「息子に言い聞かせたい」ことがあるという。

代理母であることに胸を張ってほしい。これの何が悪い。当然反発する人もいるでしょう。“貧乏な国の人を札束で叩いて子どもを産ませるようなことをして”という声も届きました。いろんな意見があるんでしょうけど、少なくとも自分で判断して、自分で稼いだお金だから、自分の価値観でどう使おうと、その人に任せるべきだと思います」