受験指導専門家や大手塾の先生も推薦

 中学受験の指導に当たってる西村創氏が運営するYouTubeチャンネル『にしむら先生 受験指導専門家』で、「小中学生向け おもしろくて勉強にもなるおすすめマンガ」を紹介する回では、『Dr.STONE』を1位に推し、こう話している。

「『Dr.STONE』は文明進化の歴史の勉強になるし、科学の勉強にもなるし、いろんな言葉や漢字も出てくるから国語の勉強にもなる。でもそれよりも、学ぶことっておもしろいんだと知ることがいちばんのおすすめポイントだね」

【小中学生向け】おもしろくて勉強にもなるおすすめマンガTOP10(『にしむら先生 受験指導専門家』YouTubeチャンネルより)

「まだ小中学生のうちに、『Dr.STONE』のある時代に生まれてるのはうらやましい!」と熱く語っている。

 また、大手塾・日能研の有名教室長akira先生も『中学受験Walker』のブログのなかで、「理科(物理・化学)を好きになるための作品」として『Dr.STONE』をすすめてる。

 このほか、「東大生が選ぶ勉強になるアニメ第2位」にも選ばれたり、ベネッセの教育情報サイトでも「『Dr.STONE』で子どもたちの世界がどんどん広がる」と紹介されているなど、教育者の観点からも評価が高い作品だ。

 実際に、難関有名中学の入試問題に、『Dr.STONE』を見ていたから解けた! という
設問もある。

 例えば、炭酸カルシウムに関する問題は毎年多くの難関中学の入試問題で取り上げられるが、「石灰石以外で炭酸カルシウムをふくんでるものは?」との問いに、「貝がら(卵のからとチョークも)」を選ばせる問題が、山手学院中(2021)に出題されている。

 同じような問題が、青山学院中等部(2019)や立教池袋中(2015)の入試問題でも出題されているが、主人公の千空が幼馴染みの大樹に貝がらを大量に集めてもらいすりつぶすシーンを思い出せば、答えられそうだ。

 『Dr.STONE』の効果はSNSでも話題になっているようで、受験生や低学年の小学生を持つ親からもこんなコメントが見受けられた。

《追い込み真っただ中の夏頃に、息子は『Dr.STONE』に出会いました。どっぷりハマり、科学すげぇー! 科学楽しいー! とドクスト漬けの日々。ラスト2か月、理科の成績が驚くほどのび、合格につながりました》

《子どもが『酸』って漢字読めるようになったり、ダイナマイトを発明した人の名前や地球の直径覚えてたり良いことづくめなんですよ。全国の小学生のお母さんは買うべき》

《小学生の子どもが『Dr.STONE』にハマってる。何回も読み返して「科学ってスゲー!」って感動してて、最近は周期表まで眺め始めた》

 この夏休み、夏期講習の息抜きに『Dr.STONE』をみせてみてはどうだろうか? ハマりすぎて、勉強時間がなくなるのは本末転倒だが、理科という科目に興味をもつ“秘策”になるかもしれない。

(文/志村結衣)