49・6度の熱波で777人が死亡(カナダ西部)

昨年6月、カナダを記録的な熱波が襲った。最高気温が49・6度を記録し、1日で295人が死亡したという。カナダでいったい何が起きたのか。

昨年の6月25日から7月1日の1週間で777人の死亡が報告されました。現場となったのはカナダ西部ブリティッシュコロンビア州のリトン。

 それまで、カナダの最高気温はサスカチワン州で1937年に記録された45度でした

猛暑が続く日本。決して例外ではないことを肝に銘じよう イラスト/こうき
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 熱波に見舞われたのはカナダのブリティッシュコロンビア州だけではない。同じ時期に米北西部オレゴン州ポートランドでも46・6度、ワシントン州では各地で47・7度という記録的な暑さ。

 この2つの州では熱中症などで計1100人超の人が病院で治療を受けたと報じられている。

「オレゴン州では猛暑によって発生した山火事が広がり620平方キロメートルが焼けました。東京23区とほぼ同じ面積が一瞬にして焼けたんです。猛暑の前に干ばつの被害に見舞われていたことがこのような火事につながった。気象条件がそろうととんでもない被害が生じるんです」

 猛暑の熱波の上に火事。灼熱地獄とはこのことかもしれない。

「これらの出来事は対岸の火事ではない」

 とは、前出の当山さん。

「WMO(世界気象機関)は'21年版の気象報告書で世界の状況が変わってきていることを指摘しています。猛暑や大洪水などの異常気象はもはや新しい平常になっていると伝えています。海面の上昇も過去最高を更新していますし、地球温暖化の影響は確実に迫ってきています」

 今後予想される異常気象はあるのだろうか。

「寒暖差が激しくなることが予想されます。羽織ものが必要なくらい寒かった翌日には猛暑とか、気温が安定しない状況になる。気温は自律神経に直接影響を与えますから、心身の不調を訴える人が多く出るかもしれません」

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