日本のドラマの中でも人気だったのは、石原さとみと山下智久(37)が主演を務めた『5→9〜私に恋したお坊さん〜』(フジテレビ系)。お坊さんと英会話講師の恋愛、という斬新な設定が中国で大受けしたという。

「最近のドラマで話題になったのは『半沢直樹』(TBS系)シリーズ。作中の登場人物たちが、会社のために身を粉にして働く姿に、日々頑張って働く中国の人たちも共感したようです。堺雅人さん(48)のファンが増えたのはもちろん、半沢直樹に自分を重ねる人もたくさんいましたね。その流れをくんでか、日本で定着している“社畜”という言葉は中国でも流行しました」(何さん)

中国でも別格のジャニーズとは

 いつの間にか“社畜”は海を渡っていた。しかし、近年の中国におけるドラマ事情は変化しているそう。

「日本でも人気の『陳情令』など、最近は魅力的なストーリーの中国ドラマも登場しています。以前ほど日本のコンテンツが強いわけではなくなっていますね」(セブンさん)

 セブンさんが語るとおり、中国のコンテンツ力が上がっていることや、同国のテレビ番組に国外の芸能人が出演するには国の審査を通らなければならない、などのお国事情があり、中国芸能界への進出はハードルが高いのが実情だ。しかし、そんな状況下でも活躍している日本人はいる、と何さん。

「'21年、SNSの微博上でフォロワーが多い日本人を調査したところ、第1位は中国のグローバルアイドルグループ『INTO1』メンバーの宇野賛多さん(24)でした。彼は中国の大人気オーディション番組『創造営2021』に出演してINTO1のメンバーに選ばれたひとり。日本では無名かもしれませんが、彼の微博アカウントのフォロワーは275万人を超えていますね

 オーディション番組で活躍してデビューすれば、スターダムに駆け上がれるのはどこの国でも同じなのだ。そして、中国で“もっとも有名”な日本の芸能人として必ず名前が挙がるのは、木村拓哉(49)だ。

「木村さんは中国でも別格の存在です。ジャニーズアイドルや元SMAPというイメージではなく“グローバルに活躍している芸能人”と認識されています。娘のKoki,さんも中国では大人気。3年前には歌手のジェイ・チョウさん(43)のMVに抜擢されて話題になりました」(何さん)