目次
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ー 横ばいどころか上昇!まだまだ続く値上げラッシュ
Page 2
ー 老後に2000万円、今は1500万円
Page 3
ー 時代に合わせ、スリム家計で心豊かに

 生活費が上昇し続ける厳しい状態が続いている。乗り越えるには「食費」をミニマルに抑えるのが効率的。「食べすぎないから健康的」「作りすぎないから自由時間が増える」など節約以外のメリットもいろいろ。賢者の知恵で家計を守れ!

「残念ながら値上げは長期化すると思います」と話すのは経済ジャーナリストの荻原博子さん。お菓子や飲料、パンやパスタといった小麦製品、加工食品、さらには電気代やガソリン代など、あらゆるものの値段が上がり続けているが、ピークはまだ先だと予想する。

横ばいどころか上昇!まだまだ続く値上げラッシュ

「現在の値上げラッシュは急激な円安、原材料価格の高騰、ロシアによるウクライナ侵攻の影響による原油高、物流費の高騰などさまざまな原因が絡んでいます。特に小麦は10月以降の値上げ幅が大きい。小麦の一大産地であるウクライナ情勢による供給の大幅減少が関わってくるからです」(荻原さん、以下同)

来年以降も価格高騰は続く可能性が大きい(イラストはイメージです)
来年以降も価格高騰は続く可能性が大きい(イラストはイメージです)

 小麦が上がれば、代替食品としてトウモロコシや大豆といった他の穀物の需要が高まるので、こちらも価格は上昇する。それらを利用した加工食品も値上げせざるをえなくなり、来年以降も価格高騰は続く可能性が大きいのだ。

「値上げをしても企業は儲かっていないので、従業員の給料は上がらないまま。厳しい暮らしはまだ続くと覚悟したほうがよさそうです」

生き残るには、借金減らし現金増やせ

 年金世代を直撃するのが、減少する年金額。'21年度はマイナス0・2%、'22年度はマイナス0・4%と、なんと2年連続でダウンしているのだ。

「現在は主に現役世代の平均所得と連動するようになっています。不景気が続けばさらなる減額もありえますね」

 頼みの綱である年金も減らされたら、いったいどうやって生活していけばいいのだろうか。

物価高が続き給料が上がらない、先行きもわからない。こんなときは“借金を減らして現金を増やす”こと。現金が手元にあれば、多少の値上げにも、年金の減額にも太刀打ちできます。住宅ローンなどがあるなら早く返済し、手元の現金を少しでも多くすることが肝心です」

 現金を増やすといっても、生活費はかさんで貯金に回せる金額は少ない。ならば投資で増やすしかないのか?