2018年のロシア大会で、代表を率いた西野朗監督。会見では淡々と呼び上げたメンバーに驚きはなく、“ノーサプライズ・ジャパン”とも揶揄される。肝心の本戦も期待薄と惨敗が予想されるも、本田圭佑の活躍もあって決勝トーナメント進出。一番のサプライズを起こして日本中が歓喜した。

サッカー熱が最高潮だった日韓、ドイツ大会

 そう考えると、同様に支持を得ているとは言い難い、面白みのない人選にも見られる森保ジャパンもいい意味で期待を裏切ってくれるかもしれない。

「それに初出場を果たした1998年のフランス大会、自国開催の日韓大会、そして中田英寿ら豪華メンバーが顔をそろえたドイツ大会にかけてはファンのみでなく、日本中のサッカー熱が最も高かった時代。メンバー発表会見の中継も食い入るように見守っただけに記憶に残っている人が多い。今は大会開幕まで3週間を切っていることも知らない人もいることでしょう」(前出・スポーツ紙記者、以下同)

 今回で7大会連続のW杯出場だけに、熱心なファン以外からはさも当然と捉えられている節がある。サッカー先進国のヨーロッパでさえも“サッカー離れ”が叫ばれる昨今、日本でのサッカー人気を再燃させるためにも、最低でも決勝トーナメント進出、そしてベスト8以上の結果が求められるというわけだ。

「口で言うのは簡単ですが、日本は他国にすれば明らかに格下でグループリーグ突破も並大抵のことではありません(苦笑)。それでもメンバー入りした選手をはじめ、監督やコーチ、スタッフを含めた森保ジャパンが起こすサプライズに期待しないわけにはいきませんね!」

 26人の選手たちは再び日本中をサムライ・ブルーに染めることができるか。