容疑者の部屋のインタホーンを押してみたが、

「何もお話することはありませんので」

 と妻らしき女性が応答した。近隣住人に話を聞くも、

「まったくおつきあいがないので、家族構成も、いつから住んでいるのかも存じませんね」

 とのことだった。

“特に問題なかった”医師の裏の顔

 牛見容疑者のSNSや、同病院のホームページによると、出身は静岡市。県内有数の進学高校である県立静岡高校から、国立浜松医科大学へ進学。卒業後はさまざまな病院や母校の助手を経て、12年前に開業医となった。とある病院で同僚だった医師は、

「勤務態度や医療に従事する姿勢など、特に問題はなかった」

 と言うが……。今回の行為が事実であるならば許し難い犯罪だ。今後、牛見容疑者は医師を続けられるのか? 国家資格である医師免許の取り消し、停止について権限を持っている厚労省医政局医事課に話を聞いた。

「年に数回、医道審議会医師分科会を開いていて、そこで医師免許の取り消しや停止を決めています。罰金刑以上の刑事罰が決まった場合、審議して取り消しや停止の行政処分が下ることになるでしょう。一方、被害者と示談して不起訴などになれば、処分されません」

 医師の権威や信頼を失墜させたことはもちろん、常習化していたその行為は人としても卑劣。容疑者の医師免許はきっと剥奪されることになるだろう。