「見えづらい」には認知症リスクも

「近視は眼鏡をかけることが多いですが、老眼は仕方がないと放置しがちです。しかし、老眼を放っておくと眼精疲労を引き起こし、肩こりやイライラなどの体調不良につながってしまいます」

 物が見えづらいだけでなく、身体にも影響を及ぼすのだ。

「ですが、その不調は更年期障害など、ほかの原因によるものだと思い込む人が多いんです」

 さらに、物が見えづらいと認知症にもなりやすい。

「人はものごとを判断する際、約8割の情報を視覚から得ています。そのため、見えづらくなることで、脳に送られる情報が大幅に減り、認知機能が低下するため、認知症のリスクが高まるのです」

 たかが老眼とあなどっていると失うものは大きいのだ。

「老眼の進行をいかに遅らせるかで人生の質は大きく変わります。今、老眼に悩まされている人はもちろん、まだ老眼の症状を感じていない人も、今すぐ1000円札トレーニングを実践してみてください」

◆平松先生の患者さんの例◆

 60歳女性、老眼鏡が不要に!

※画像はイメージです
※画像はイメージです

 読書が趣味の60歳の女性が平松先生のもとを訪れたとき、老眼鏡を使ってようやく本が読める状態だった。

 そこで、1000円札トレーニングを2週間ほど続けたところ、老眼鏡を使わなくても本が読めるようになり、ストレスなく趣味を楽しめるようになった。