だからこそ、川で遊ぶときは大人も子どももライフジャケットがマストアイテムとなる。ライフジャケットは「川でのシートベルト」。正しく着用することで、頭を水面から上に出せるので呼吸することができる。

 ライフジャケットには「固定式」と「膨張式」があるが、膨張式は落水時に膨らむしくみなので、常時水に入る場合は固定式を選ぶ。固定式ライフジャケットは、ホームセンター、アウトドアショップのほかインターネットでも購入することができる。

ひざ程度の浅さでも流れが速ければ流される

2. 川には流れがあることを意識する

 川には流れがあるので、プールなど流れのない場所とは別の対策が必要だ。「浅瀬なら大丈夫」という情報があるが、ひざ程度の浅さでも流れが速ければ流される。大人のひざ程度の浅さでも1秒間に2メートル程度の流れがある場合、片足に約15キロ(両足では向きにより約30キロ)の力が水平方向にかかる。だから、ぬげやすいビーチサンダルではなく、できるだけ滑りにくい運動靴やスポーツサンダル(かかとが固定できて脱げないようもの)を履く。

 大人は子どもよりも下流にいることを忘れずに。大人が子どもより上流側にいると、流されたときに救助が間に合わないし、追いつこうとしてあわてて飛び込むと2次災害が発生しやすい。

 もしも自分が流されたら(ライフジャケットを着用していることを前提として)、速い流れのある場所では、浅くて足がつきそうでも、立たずに浮く。または泳ぐ。流れに逆らって泳ぐとリスクが増すので、元の場所に無理に戻ろうとせず、下流側の流れの緩やかな場所へ避難する。