和美容疑者が貢いだ総額は2000万円

和美容疑者は姉を自らの手で殺害したにもかかわらず、逮捕時には1000円ほどしか持っていなかったのだ。

「和美容疑者と恵美容疑者はおよそ20年前に仕事関連で知り合っていた。その後、何らかの理由で和美容疑者が恵美容疑者に金を渡すようになった。ここ10年で総額1000万円〜2000万に上るといいます。金の工面をするため、和美容疑者はホームレスにならざるを得なかったようです」

 亡くなったつぐみさんは、事件現場となった団地に生まれたころから住んでいた。

「上に兄、妹の和美(容疑者)、その下に弟が2人おったね。母親はおったけど、父親はおらんやった。母親が女手ひとつで5人の子どもを養っとったから、暮らし向きはよくなかったと思う。でも、つぐみさんは妹や弟の面倒をよくみとったね。大人しくて、やさしい女性やったよ」(近所の住民、以下同)

 仕事は町役場の清掃などのパートで、独身だった。

「きょうだいたちは独立する中、彼女は独りで母親の介護などをしよった。現在、母親は老人ホームに入っとるみたいだけど」

 少し奔放な性格だった妹の和美容疑者は、

「一度は結婚したばってん、離婚してバツイチになった。子どもがおって、幼いときは姉さんに預けて、つぐみさんはその子の世話もようしよった。でも最近、和美はとんと実家に寄りつかんやった」

 そんな心優しい姉をなぜ妹は金のために殺したのか。この卑劣極まりない犯行を企てた岡村母娘の素顔を取材した。