仲むつまじいご様子で

さまざまな種類の木々が茂る自然の中に佇む『軽井沢高原文庫』(公式SNSより)
さまざまな種類の木々が茂る自然の中に佇む『軽井沢高原文庫』(公式SNSより)
【写真】大学時代の美智子さまが美しすぎる!

 入り口の階段を、お手を取り合って上られるなど、変わらずお元気で仲むつまじいご様子だったというおふたりだが、4年という月日は切ない変化をもたらしたようだ。

「'98年から当館の館長を務めており、上皇ご夫妻へのご説明も担当していた加賀乙彦先生が今年1月に93歳でお亡くなりになりました。今回はご鑑賞後、おふたりと懇談の時間があったのですが、美智子さまは“加賀さん、残念でしたね……”と、心から悼んでおられるご様子でしたね」(大藤さん)

 同館の“名物館長”であった加賀さんは、文学に詳しいだけでなく、小説家として数多くの作品を残した。

「本がお好きな美智子さまにとって、文学の知識に長けた加賀さんは“先生”のような存在だったのではないでしょうか。美智子さまの少女時代の思い出を収録した『橋をかける』では、《読書は私に、悲しみや喜びにつき、思い巡らす機会を与えてくれました》と本への思いが綴られています。軽井沢ゆかりの文学を広く伝えることに尽力し、自身もまた数多くの作品を残した加賀さんと、まだまだ語り合いたかったのだと拝察します」(前出・皇室ジャーナリスト)

 美智子さまの喪意は、天国にいる加賀さんにも届いたことだろう─。