大人になってからの格闘技。会員は初心者が7割!

お話を伺ったのはトライフォース浅草橋ヘッドインストラクー・山田秀之さん|中学時代に柔術の魅力にハマり、学生のころは柔術一筋。大手企業へ就職するも競技者としての夢を捨てられず退職。柔術家として生きていく道を選ぶ。現在では、年間1000クラス以上の指導を任される、トライフォースを代表する指導者のひとりに。9月16日に専属道場の浅草橋教室を設立。ヘッドインストラクターを務める
お話を伺ったのはトライフォース浅草橋ヘッドインストラクー・山田秀之さん|中学時代に柔術の魅力にハマり、学生のころは柔術一筋。大手企業へ就職するも競技者としての夢を捨てられず退職。柔術家として生きていく道を選ぶ。現在では、年間1000クラス以上の指導を任される、トライフォースを代表する指導者のひとりに。9月16日に専属道場の浅草橋教室を設立。ヘッドインストラクターを務める
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 “格闘技”というと、気軽にできるスポーツではないといった認識がある。しかしトライフォースでの会員は意外にも7割が柔道や格闘技未経験者。そのうち全体の2割ほどは女性が占める。

柔術は寝技が中心で、打撃やキックなどがなく、年をとってもできるスポーツです。健康維持のためにと、体力が落ちてきたと感じる40代、50代からでも始める方はいます。相手と組んで行うスパーリングは、非常に運動効率も高く、有酸素運動の要素プラス、引っ張り合う力も使うので筋力トレーニングにもなる。偏りなく全身に自然な筋肉がつきます。ですから、強くなりたいといった競技思考の方から、ストレス発散や、ダイエット目的といった人など、始める理由はさまざまといった印象です

 他の格闘技に比べ、大きなケガにつながる心配が低いところも魅力だ。

 全国に約50の支部を構えるトライフォースには現在、上は60代後半、下は3歳ほどのキッズまで幅広い年齢がレッスンに参加しているという。

 今回の世界大会挑戦者も全員40代で初挑戦ということに驚いた人も多いだろう。柔術は実戦を非常に重んじているため、日本でも大会が多く開かれ自分の適する階級にエントリーさえすれば年齢、経験値に関係なく出場できる。何歳になっても大会に出場し、実践の緊張感を味わえる。さらに、世界に挑戦できるといった点も夢があるといえる。
会員の職種もさまざまだという。

「学生より社会人の方が多いですね。会社員、医者もいれば弁護士、会計士、教師……全職種の方がいらっしゃるんじゃないかというほど多種多様です(笑)」

 職種や立場関係なく、組み合い、フラットに技に関して議論を交わす。

「身ひとつの、相手との距離感が近い競技だからこそ、相手の本質的な部分が見えてくるというか……。会員さんは国籍もさまざまですが、みんな仲がいいですね。技をかけ合いながら対話するようで、自分は一種の言語のようにすら感じます」